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2019-10

浪花節かよ人生は? - 2012.11.05 Mon

読売新聞に7回にわたって掲載された「 きしむ親子 」という記事についてです。 この特集は離婚した両親とその子供の関わる現状や問題点をレポートした内容です。 
 
 昨年1年間に親が離婚した未成年の子どもは23万5200人で90年以降20万人ペース。 子どもへの面会や引き渡しなどの調停の件数は約2万9000件。 
昨年1年間での結婚件数は76万件で離婚件数は25万件です。 夫婦(男女)で50万人、子どもが23万人、合計で73万人以上が1年間で「離婚問題」に関わった当事者の数です。 当年同士で計算するのはおかしいんですが、単純に32%が結婚しても破局をむかえていることになります。 幸せになるための歩留まりが68%というのは低すぎるような気がします。 しかし自分のまわりの職場関係でもプライベートでも離婚経験者はけっこういます。 離婚にまつわる処問題を抱えている人はいないんですが、それは自分が知らないだけ(気づかないだけ)なのかもしれません。

 誰もが自分が幸せになりたくて結婚するのに、10組に3組が幸せになれない計算です。 投資に例えるのもヘンですが「利益を上げる=幸せ」と「原価維持(儲からない)=不満もあるが生活できてる」に対して「自己破産=不幸せ(離婚)」が投資(結婚)に対して32%のリスクと言えます。 とてもハイリスク・ローリターンな物件ですね。 商取引の世界では与信審査が重要で「金を貸せるか? 取引をしても大丈夫か?」には誰もが神経質になっています。 婚約中のカップルはお互いの結婚相手の与信は調べているんでしょうか? ココで言う結婚相手の与信とは相手の収入や地位、財産の有無、扶養義務の有無だけではありません。 性格や主義、思想、趣味、嗜好、セックス、金銭感覚、沸点、育った背景、何がキーワードなのかは様々です。 
「結婚なんか勢いでするモンだよ」とよく聞きますよね。 結婚エッセイマンガでも必ず書かれているフレーズです。 70年代の結婚件数は年間160万件で離婚件数が11万件でした。 離婚率が6%なので投資物件として考えても安全な商品と思えますよね。 その70~80年代に結婚した方々が今の50~60歳以上のいわゆるおとなの方々です。 当時は結婚することに理由がいらない時代なので「勢い」で結婚することが当たり前だったんでしょう。
社会は若者の結婚離れを深刻な事態だと受け止めています。 政府は若者が結婚しない、人口減少、景気低迷、年金問題などと社会問題を若者の結婚離れのせいだと押しつけようとしています。 しかし経済を立て直す目的で結婚して子どもを育てるのは非常にリスクが高いように思えます。



 それでは読売新聞の特集に載っていた事例をかいつまんで紹介します。

 初回は離婚した父親が子供の引き渡しに応じず、裁判所から強制執行を受けるケースについてです。 別居して兄弟は母親に連れられて引っ越したが、転校先でいじめを受けて元の自宅に帰りたいと思うようになった。 父親が迎えに来て自宅に戻ったが、母親が家裁へ引き渡しを求めて認められた。 小学校で給食の時間に呼び出されて職員室に行ってみると、泣いている低学年の弟が目に飛び込んできた。 すきをみて別室に逃げ込み鍵をかけ閉じこもり、強制執行は未遂に終わったが兄弟は今もおびえているとのこと。

2回目は別のケースは元妻が娘を連れて家をでて3年後に離婚。 親権は元妻で、娘とは月1度会う約束だったが元妻の意向で次第に会えなくなった。 登校中の娘を待ち伏せしクルマに乗せて連れ去った。同様の連れ去りをくり返し、懲役3年の実刑となった。
欧州では前記のような「子連れ別居」は誘拐になり、アメリカで日本人妻が逮捕され足にGPSを取り付けられる事例もあります。

 3回目は離婚時の面会調停で別居している親と会わなければいけない子供の気持ちの問題。 「自分から出て行った父親に会いたくない」という理由で面会を反故にされた父親が「調停を守らなくてもおとがめも無いのはおかしい。会いたくないというのが息子のい本心とは思えない」と2度目の調停を申し立てたが不調に終わり審判で争っている。

 4回目は親の離婚を経験した子どもが成長期にどう影響を与えるか? 離婚そのものよりも両親の仲の悪さを見せられたり争いに巻き込まれることの悪影響が大きいとのこと。 自己嫌悪や抑鬱傾向、異性への親密になることを恐れるなど。

 5回目は姉妹の母親が再婚し義父から暴力を受ける。 次第に性的虐待を受けるようになり「ママに言ったら家族がバラバラになるぞ」と脅されていたケース。

 6回目はサッカークラブに所属している小学生が「お金がないから」と合宿に参加できないケース。 母親がパート勤めで収入が不安定なのでローンも組めなず雨漏りする部屋の修繕もできないまま。 貧困を生む要因が元夫の養育費の不払い。 

 7回目は離婚家庭を支援が進まない実態について。 親の都合により母子家庭になった子どもは精神的にも経済的にもサポートが必要なのに、日本は離婚に対する偏見が強く支援が進んでいないのが現状。

 離婚後の子どもの親権と養育費、再婚後の義父母との関係、母子家庭の経済的な貧困、離婚問題での子どもの心の傷などがレポートされています。 家族とか親子関係の物語では夫が悪者で妻が犠牲者という社会通念のようなモノが存在します。 浮気や暴力、酒、ギャンブルなど、男性側にイメージされる漠然とした印象ですよね。 興味深いのは、離婚後の親権は8割以上を母親が取るということ。 そして父親が養育費を負担するというパターンで、父親が面会件を行使しようとしてトラブルや誘拐事件にまで発展しちゃう現状です。 乳飲み子ならいざ知らず、小中学生以上なら育てるのに男女の別があるのはヘンですよね。 「オトコには仕事があるから育児が出来るわけがない」という考えなら頭の中が明治時代のままです。 妻だって離婚したら仕事をしながら生きていかなきゃならないのは同じです。 莫大な慰謝料で悠々自適な暮らしができるのは芸能人だけです。 一般に悠々自適な家庭の夫婦は離婚しませんし。 夫だろうと妻だろうと養育にふさわしい環境が子どもを育てるほうが、上記のリスクを考えればベターだと思います。 でも裁判所の判定はつねに「母親に親権、父親が養育費」です。 これは裁判所が判例主義だからかもしれません。 「うさぎドロップ」で大吉と正子のどっちがりんを育てたほうが良かったかは読めば一目瞭然です。
一緒に住めない父親が会えない子どものために10~20年も金を出し続けるのはヘンな話ですよね。 親権は権利で養育費は義務です。 まるで離婚の賠償のような気もしますが、賠償は慰謝料という別のカテゴリーのハズです。 全ては子どもとために考えられた制度かといえば、とてもそんな風には思えません。 それは読売新聞のレポートであきらかです。

 香川真司さんがTOTOのCMで「子どもひとりを育てるのに3千万円かかります」と言っています。 二十歳まで面倒見るなら、年間150万円かかる計算になります。(実際には成長と共に年間費用は増減しますけど) 住めない家のローンを20年間返済していく精神力が普通の人にあるでしょぷか? 逆に育児を母親側に押しつけて父親は全ての責任から逃げている場合も考えられます。 自分の生活に子どもの存在が負担になるのはあきらかですから。 母親も貧困から逃れる方法として、生活の安定のために再婚という方法もあります。 コレは上記の5回目のコースになります。 子どもにさらなる負担を強いる可能性が大きいです。 生活のためじゃなく本当に新しい相手と愛情が芽生えたのなら、「そー言うことに子どもを巻き込むな」って言いたいです。 お母さんだって幸せになりたいんだろうけど1度失敗してるんだし。 自分の幸せを見つけるための「青い鳥探し」は、子どもが成人してから人に迷惑のかからない範囲でお願いしたいです。 「子ども好きの優しい男」なんて、結婚前なら誰だって言います。 普通の社会人なら「オレ、子どもは嫌いなんだよ」なんて言うわけがありませんから。

 7回目の母子家庭への支援の問題ですが、国や行政、自治体に期待するのは難しいと思われます。 他の社会保証に関しても滞っている現状で、この先の日本が今よりも良くなるとは想像できません。 
今を苦しんでいる子どもには、「時期を待って、それまで耐えてくれ」としか言えません。 自分の親は離婚はしてないんですが、父親が職人だったので彼が入院した時期に家が貧困の際まで行きました。 金が無いから高校は都立のみ一校を受け、滑り止めの私学は受験すらしませんでした。 本当は都立の工芸高校を受けたかったんですが、さすがに一発で勝負できる倍率じゃ無かったので志望校を変更しました。 高校の学費は奨学金制度で卒業後に自分で払いました。 高校無償化なんて言葉が無かったころです。 その時に自分を支えていたのは「ウチが貧乏なのは自分のせいではない」という呪文です。 金が無いのは親だから「社会に出さえすれば何とかなる」って漠然と思っていました。 自腹で大学まで行きたいとは思わなかったので高校時代はボーっとマンガのことを考えて過ごしてました。 したがって高校の3年間は記憶が薄いんですよね。 
今が「明けない夜」でも、必ず転機がやって来ます。 その時に走り出せるための脚力を密かに身につけて下さい。 必ず違うおとなに出会えます。


僕なんか 生まれなきゃよかったの?
傷付いた心が言う
そう思わせるのが 奴らの狙いだ
負けるな少年よ

心を休めることすら 許してもらえなかったんだな
もう少し遊べ 抜くとこは抜いてけ
楽しいことだけを選べ

その手を伸ばす先に 限りない喜びがあるから

抱えきれない痛みは 抱えなくて別にいい  
無理に苦しむ必要がどこにある? 誰しも気ままで元々 

羽ばたける鳥のように 海を跳ねる魚のように
その遊び場で 誰よりも自由に 笑える少年であれ

高橋 優 「 少年であれ 」



 折しも、ラジオでテレホン人生相談の加藤諦三さんのコメントで「離婚が不幸なのではなくて、不幸だから離婚をするんです」というのを聞きました。 読売新聞にて「きしむ親子」の特集が始まったのがその数日後だったので、自分はこの記事が引っかかったんだと思います。 幸せな再婚をしている家庭がごまんとあるのは重々承知です。 ただそうでない人の数が尋常ではないのも事実です。 夫婦が幸せになるのは勝手ですが、それて子どもも幸せになれるという発想はおとなの願望にすぎないでしょう。 結婚も離婚も結局は愛情の問題なのかもしれませんが、それどころでは無いのが子どもを取り巻く現実です。 
マンガを専攻してきた中で、取りわけ女性向けの家族マンガを永年読んできました。 まぁ普通に少女マンガなんですけどね。 一昔前の離婚というのは主人公の女性が生き方や仕事を選んで、発展的解消な離婚理由が格好いいとされていました。 わき役の離婚の場合は相変わらず夫の浮気ですが。 必ずしも離婚することが人生のマイナスとして描かれていないですし、「バツイチ」という言葉が一般名詞になっている時代です。 問題の本質はたぶん昔から変わっていないんだと思います。 ただ昔は離婚率が低かったので話題にならなかっただけなのかもしれません。 
社会保障には期待できないと書きましたが、案外こーいう親子関係は浪花節が解決してくれるのかもしれません。 父親と母親が子どもの手を引っ張り合う状態で子どもが泣いています。 「手を離せよ!」ってことです。

 だーっと書いていたらこの日記の倍以上の長さになっちゃいました。 読み返してみても「どーなの?」って感じだったのでボツにしたんですが、せっかく書いたので半分以上詰めてアップすることにしました。 改めていろいろダメだなぁと実感しています。
離婚のことを考えていて思い出したのは、HEROさんの「青春離婚」というマンガです。 たしか夏頃に出たマンガですが「青春離婚」というタイトルでジャケ買い?しました。 HEROさんの作品をちゃんと読んだのは今回が初めてですが、いかにもWEBマンガっぽい作品でした。 なぜ青春なのに離婚か?というネタばらしはしませんが、「なるほど」って思いました。 「感動」とは思いませんでしたけどね。

青春離婚


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● COMMENT ●

興味深く読ませてもらいました。少子化、結婚、離婚が社会のせいといえなくもないですが、将来の見通しの悪い戦中戦後であっても子供はたくさんつくりました。経済的に考慮して子供は少なめにと思ったりはしないようです。
動物は天敵が多いと一夫多妻制の子だくさんになり、天敵が少なくなると一夫一婦制の少子化になるというのを読んだことがあります。性ホルモンとの関係もあるかもしれませんね。

勢いで結婚したり、できちゃったからという理由は後がよろしくないようです。また女性の年齢からくる焦りも後はよろしくないですね。

また面白い記事を期待しています。

一生喜劇 さん、いらっしゃいませ。

速水 融 先生によると、江戸時代にも少子化が問題になっていたとのこと。 少子化を食い止めるにはセックスをさせればいいのだから、中高生のフリーセックスを提唱すれば解決します! 
でも、青少年健全育成条例と抵触しちゃうんですよね。

結婚は恋愛の延長よりも企業間の合併に近いんだと思います。 お互いの会社には資産や企業理念があります。 より発展して利益があがるのならいいのですが、そうならないケースも多々あります。
「合致しない部分があるので合併は」解消って言ったって、損失を考えれば簡単な話じゃありません。 
結婚とは神様や式場にいるそれに近い人に誓って相手と契約を交わすことだから、離婚すれば簡単に清算できると思ったら大間違いですよね。

初めまして

履歴から飛んでまいりました、らいかさん。
私にとって最近のお気に入りは「プルートウ」です。
あの天才、手塚治虫の鉄腕アトム「史上最強のロボット」のリメイク版です。

いや~家族皆で回し読みして感動しました。
私の子供の頃の夢は「アトムに成りたい」でした。

娘は女医でもう直ぐ医者の彼氏と結婚します。
早めに出産する予定とか。

沢山孫が出来ると良いな。。。

鳳凰殿 さん、いらっしゃいませ。

鉄腕アトムそのものを読んだ事がなく、アニメも観たことがないので「プルートウ」自体がよくわかんないんです(泣)

「孫にまさる可愛さはない」そうですね。 お幸せな感じでなによりです。

はじめまして

私の周りには離婚した人が4人います。
その4人に共通することは、
子供が二人いること、
下の子供がまだ小さい(1〜3歳)こと、
夫に転職癖があり無職状態が多く、収入が安定しないこと、
両親と別居していること、
でした。

子供が一人だとそうでもないですが、二人いると育児ストレスはかなりのもの。それに加えて、夫は働かない、金はない、で夫の顔を見るたび妻は夫を激しく責め立てていたようです。そうするうちに夫は家に帰ってこなくなったり(浮気)、暴力を振るったり、うつ病になったりで、ついに破局していました。

もし両親と同居していたら、育児や金銭面にも余裕が持てて、妻の気持ちにもう少し余裕があったかもしれません。(別なストレスはあるでしょうけど ^^;)

いつの時代にも働かない夫はいます。最近の離婚率の高さは核家族化の影響もあるんでしょうね。

そうそう。私も奨学金制度を利用して高校にいきました。同じく父は職人です。貧しかったのもありますが、うちの場合は両親が子供に関心がなかったので、進学ももちろんありませんでした。高卒で就職後、新聞奨学生制度を利用して専門学校に行きました。新聞専売所に住込みで働くのですが、そこにいる奨学生の7〜8割が母子家庭、父子家庭でした。新聞専売所は、みな "入所" "出所" なんていう程、学生の扱いが最悪な環境でしたが、こういうチャンスが世の中にあるのはありがたい事なのだと今は思います。

いきなりの長文失礼しました ^^

ウルトラマリン さん、いらっしゃいませ。

所得が低いことが必ずしも不幸だとはいえませんが、昔よりも低所得にキビシイ時代だと思います。
核家族は追い詰められやすいようですね。 大家族がいいんだろうけど、そーうまくいかないんでしょう。
奨学金に限らず、何とかなる方法は結構あるもんですよね。 今の現状を変えたいのなら、当人が頑張るしか可能性が開けません。 それを行政の責任にしていても不幸は改善されないんだから、自分が頑張るしかないでしょうね。 自分の人生なんだから。


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