topimage

2020-05

最後の踏み絵 - 2020.01.11 Sat

「スターウォーズ エピ9 スカイウォーカーの夜明け」です。

 新年、明けましておめで・・・ 今さらなので省略いたします。今回はスターウォーズの完結について観てもいないのに取り上げてみたいと思います。年末に映画番宣?でエピ7とエピ8をテレビで放送していました。どーせ新作を劇場で観るつもりはないんですが、タダなら観たいと思ってエピ7と8は録画してお正月にだらだら観ようと思っていました。しかし「相棒」の今年と去年のお正月スペシャルやら各種スペシャルの録りだめをだらだら観ているうちに、スターウォーズのことはすっかり忘れてしまっていました。
エピ7のことは2015年12月に「信仰としてのサーガ」という記事を書いています。相変わらず観てもいないのに「SWは宗教だ」とか「ディズニーの興行下に置かれる」とか書いていました。今回の記事も「観る気もないのにエラそーに・・・」な内容です。
自分は全ての作品に対して無宗教派なので信者たるSWマニアたちの経典や理論武装は一切共感しません。ましてやもっと面白くなって欲しいとか改善を求める気もありません。個人的な想像ですがスターウォーズってこれ以上面白くなる要素がないんだと思っています。

 観ていない映画の記事で頼るのはいつも映画.COMのみんなのレビューです。しかし今回は社内にスターウォーズを語れるマニアが「スカイウォーカーの夜明け」を観てきたとのことなので、彼の感想から想像したエピ9の記事です。
山ちゃん(仮名)の感想は「オレはそんなにヒドいとは思わなかった」という感じでした。映画の感想としてはどーかと思いますが、山ちゃんの友人と3人で観たらしく、友人のひとりは「ヒドい」と評価したらしいです。山ちゃんの言う「○○は○○だから~」の専門用語や固有名詞は理解できなかったのですが、かなり強引なストーリーだったらしいです。山ちゃん自身も薄々「サイコー」って叫べる作品だとは信じていなかったようです。スターウォーズに関心の薄い一般人(自分)に対して敗北を悟られたくないけど、勝利宣言するほどの満足度もなかったんでしょう。
ライムスター宇多丸さんの「ムービーウォッチメン」でも年末に「スカイウォーカーの夜明け」を取り上げていましたが、当然だったんですがアノ宇多丸さんですら酷評っぽい感じのトーンでした。宇多丸さんを聴いたあとでの山ちゃんも感想だったので、大体どんなテンションなのかは予想できましたが、予想通りでした。
一般のスターウォーズファンの感想も“許せない”から“許せる”の間に収まっています。逆に手放しで絶賛するのも「お前にスターウォーズの何がわかるんだよ」って怒られそうな感じです。今回の作品はスターウォーズに対してどれだけ寛容かが評価の分かれ目みたいですね。

 自分が映画館で観たスターウォーズはエピ6のクマちゃんの森で戦う作品だけです。それもデートでたまたま観ただけです。あの頃のスターウォーズのイメージは「スケールの小さい映画だなぁ・・・」って感じでした。宇宙戦争というわりにはデススターの近所をグルグルしてるだけで、ダースベーダーが銀河を支配している印象がありませんでした。
沢山の人種(モンスター?)を出すことで宇宙の多様性を表現してるんだろうけど、逆にそれだけの星人しか宇宙にはいないっぽいイメージでした。当時、宇宙の多様性を作品にしていたのは「銀河鉄道999」と「うる星やつら」でした。とくに高橋留美子先生の宇宙人はいくらでもいる宇宙人のひとりが、たまたま作品に登場しただけという宇宙の奥深さ?を感じます。
宇宙戦争だったら圧倒的に「宇宙戦艦ヤマト」のほうが宇宙戦争でした。デス・スターで星を破壊するにしても14万8千光年先の星を狙うとしたら、破壊までに14万8千年かかる計算になります。壊れたデス・スターを修理するだけで何年もかかってるのに、全銀河に配備するのは何年後になるのやらっていうことです。「イスカンダルってどこ?」とか「999の終点ってどこ?」というスケールをスターウォーズには感じませんでした。ましてや一部の超能力者が宇宙を支配するという設定にリアリティが感じられません。
設定における大きな風呂敷とスクリーンに映せる小さな風呂敷のギャップが、自分のスターウォーズの感想です。結局は風呂敷を畳むか広げるかの映画になっちゃったんですが、ストーリーとは風呂敷のことではありません。ファンの中でも“映画の是非”と“風呂敷の是非”が乖離しちゃってるのがスターウォーズの興味深いところです。
結局は宇宙戦争のストーリーではなくて、スカイウォーカー家の家系図のストーリーみたいです。それだったらテクノロジーな科学SFではなくてRPG なファンタジーでやればいいのでは? 宇宙人という設定のモンスターや、主人公たちの鉄の鎧を手に入れる前の勇者のような衣装もRPGっぽいし・・
背景も砂漠や森林のロケかペラペラ感の強いオープンセットが気になっていました。80年代の日本のSFアニメのほうが宇宙を自由にデザインしていたと思います。白い人(トルーパー)の衣装のプラスチックな質感も安っぽいです。

 全てがエピ4の時代のセンスを42年間守ってきたためでしょう。最先端な映画だったはずのスターウォーズは42年間足踏みしていただけだったんじゃないのかな? スターウォーズは制作した年月よりもファンの側が作品を観ていた年月のほうが重要だと思います。
この40年間かけて全作を劇場で観た人とエピ1からTSUTAYAで追いかけてた人、最新の三部作からデビューしてネットで勉強した若者たちでは感慨が違うのは当たり前のことです。山ちゃんは30代なので実質20年くらいしかスターウォーズ歴がありません。
オヤジ接待シーンとしてのハン・ソロやレイア姫なんかいらないっていう若いジェダイの騎士たちの意見も判ります。しかしハン・ソロこそがスターウォーズなんだというか、最初のスターウォーズでましだったのはハリソンフォードだけだったんですよ。あとはボーヤとマスクマンだし・・・ 全編通してフォースと無縁な設定だったはずのハン・ソロをどうやって作中に残すかがスターウォーズのシナリオのキモだったんでしょう。
40年もののファンにとってはスターウォーズを「男はつらいよ」に重ねてるのでエピ9の評価も甘々だと想像します。エピ4~6の張りぼてなストーリーを経験してるし、古い名画を思い出で語るような世代だからです。
エピ1から勉強してスターウォーズファンになった人たちにとってはショックの多い最終回だったんでしょう。真面目にスターウォーズ論を語ってるのがこの世代なので、壮大なハシゴ外しをされて困惑しています。山ちゃんもこのチームに入っています。庵野に騙されるのもこの世代の人たちの特徴ですね。
エピ7からスターウォーズからのファンにとっては傑作という評価もあると思います。比較対象がエピ4でもエピ1でもなくてアベンジャーズやトランスフォーマーよりも面白いかどうかだけだから。結局はその人たちが今後の映画界を支えていく客層なんだから、彼らにウケる作品こおそが成功作なんでしょう。

 スターウォーズをルーカスとかライアンとかJJエイブラムスとかいってるから作品論になっちゃうんですよ。「スターウォーズはディズニー映画」って書くと作品論なんかには全然なりません。誰もが「アナと雪の女王」の作品のテーマとか気にしていませんよね。ディズニー映画を深刻に観てどーすんだよって感じです。
ディズニーのリリースでは2022年末から新作が「アバター」の新作と1年おきに3本公開されることが決定したようです。世間ではスターウォーズは終わっちゃったという雰囲気ですが、実際はまだまだ続くようです。ディズニーが人気コンテンツを終わらせるハズがありません。ルーカスが宗教にした作品をディズニーが商品に作り替えるようです。「スカイウォーカーの夜明け」というのはそのために必要な踏み絵だったのかもしれません。その踏み絵を踏んで新しい商品としてのスターウォーズをこころ待ちにするもよし。もしくはルーカスに忠義を立てて新シリーズを一切無視するか・・・
2022年以降のスターウォーズは今回のエピ9で楽しめなかった人にとっては最低なスターウォーズを必ず更新するような駄作になります。今回で自身の思い出を精算できたというエピ4からのオールドファンたちも、スターウォーズはもう成仏させてあげてもいいと思います。2022年なんてすぐに来ちゃいますから、その時にまた「こんなのはスターウォーズじゃない」とか暴れないようにしてください。そのスターウォーズはディズニーの商品なんだから・・・


「ほぉ」って思ったら押してね

● COMMENT ●


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://likea777.blog33.fc2.com/tb.php/462-7e5f4385
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

脱ニワカを目指して «  | BLOG TOP |  » 性善説のネット社会

管理人のらいかです

マンガを描くという事を目標にして
マンガの描き方を考えるブログです
(ネタバレの可能性があります)

は記事の内容に「ほぉ」と
思えたら押して下さると嬉しいです

最新記事

訪問していただいた人数

月別アーカイブ