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2018-08

世界の壁 9.35秒 - 2018.07.07 Sat

ワールドカップ ロシア大会、サッカー日本代表のあれこれ

 W杯での日本代表の戦いはベスト16で終了しました。まだ大会中なんですが、代表選手も帰国し日本国民もマスコミも「感動ありがとう」を済ませちゃいました。日々は災害や重大事件で溢れているのですが、一時の浮かれ気分を日本中で楽しみました。もう寝不足に悩まされこともありません。
「W杯が面白いのはコレから」というのがサッカー通ですが、ニワカファンにとっては「よその国を徹夜してまで観るほど・・・」って感じでしょう。本気のサッカーファンとニワカのエセサッカーファンの関係性は、赤江のたまちゃんが「W杯は海である」という新しい理論で論破してます。
自分も代表戦は文句だけ言う外野ファンのスタンスなので、実質は7月2日のベルギー戦で終了しちゃいました。ベルギー対ブラジルよりも浦和対清水の練習試合のリザルトのほうが気になります。W杯決勝のカードなんかどーでもいいんです。7月11日の天皇杯3回戦に槙野と遠藤が出るのか?が重要です。
 
 ハナシをぶり返すのもナンですが、今回のW杯はハリル監督の解任からスタートした感じでした。その後おっさんジャパンと揶揄され、過去にないほど盛り下がったまま始まりました。「三戦全敗」と言えばサッカー通っぽい空気が蔓延していましたが、いきなりコロンビアに勝っちゃいました。でした。結果としてグループステージ突破という思わぬ展開でした。
コロンビアに勝ったのは10人だからとか、ポーランドに負けてるのに時間稼ぎなどを良しとしない本気のファンやサッカー解説者もいましたが、浅瀬で遊ぶニワカファンはそーいう人に向かって『勝負事の機微もわからないのかよ、ばーか・・・』って言っとけばOKです。ついでに『日本代表もやっとコレができるようになったんだよな・・・』って言うとドーハの悲劇からのベテランファンも装えます。
しかし選手や西野監督にも根拠があって勝ち上がっていたようには見えませんでした。カップ戦では流れに乗っかることが重要で、それを運任せと片付けちゃうのは『勝負事の機微・・・省略』
観戦していて思っていたのと違ったのは、得点力と守備力の部分でした。日本は得点力不足だから引きこもって守るという作戦かと思ったら、実際は点は取れるけどミスで失点しちゃう感じでした。初戦のPKも含め日本が挙げた得点はどれもテクニカルで、世界のサッカーファンに評価して貰えるレベルでした。

 ベスト16でのベルギー戦は日本がもっともベスト8に近づいた試合でした。2点先制できるなんてセルジオ越後の頭の中では5000%もアリエナイ事態です。この試合でニワカ向けサッカー用語の『サッカーは2点差が一番危険』が発動しちゃいました。同意語には『3点差は一振り(満塁打)で逆転』ていうのがあります。後半いきなり2点取れたのもビックリですが、大方の日本人がテレビに向かって「守れ-」って叫び続けたことでしょう。サッカーで守るというのは守る役目の選手を補充することです。しかしピッチの選手は2点取って「オレ達イケるんじゃね?」って思っちゃってます。
ポーランド戦では交代で入った長谷部キャプテンが「サッカーするな、時間稼ぎしようぜ」って言いに行ったから時間稼ぎができたんです。ベルギー戦でも守るんだったらそーいうタイプの選手(槙野や植田、高徳など)を入れることで、他の選手も「あー2点差を守るんだな」って理解できます。トーナメントに得失点差は関係ないから、2点差勝ちが3点差勝ちになっても意味がないです。ベルギーの監督は2失点したらすぐに195センチのFWを入れました。明確に空中戦(ヘディング)で点を取れというメッセージです。この交代を見てすぐに空中戦に対抗するタイプを入れれば結果が変わったかもしれません。
結果はベルギーの交代策がドンピシャであっという間に同点、交代が本田の山口で勝ち越しを狙うも終了間際のラストプレーで逆転サヨナラ負けでした。この采配の疑問はサッカー解説者の意見というよりも、徹夜でテレビを観ていたすべてのニワカサッカーファンが思ったことです。浦和ファンの多くは槙野がピッチにいたら、最後のシャドリに追いついたと信じていることでしょう。
そーいう試合のアヤは全て結果論に過ぎませんが、死力を尽くした日本代表を観た感想は「胸を張って帰ってこい」っていう感じでした。世界中のファンも今回のW杯でのベストゲームに選んでいますし、日本にこんな熱い戦いができることは想定外でした。

 しかし世界のサッカーファンの目には最後の1分間が日本の敗因と言い切っています。ロスタイムで日本のコーナーキック。キッカーの本田が蹴ったボールは相手キーパーに直接渡り、そこからカウンター発動で勝ち越されちゃいました。世界の目は『まずコーナーキックをまともに蹴った本田が悪い』という意見です。この意見には延長になって日本が得点するイメージがまったくわかないから、ラストプレーで奇跡のゴールに賭ける気持ちは理解できます。ただ直接キーパーに取られるボールを蹴った本田にガッカリでした。世界標準ではあのシーンではショートコーナーを選択するのが正しいようです。
そして発動したカウンターはキーパーから5人が関与して僅か9.35秒でシュートが決まりました。このシーンではコーナーキックで勝ち越しっていうラストシーンに賭けて、日本のセンターバック二人が相手陣内に上がっていました。長友がルカクをマーク、長谷部と山口が浮いている感じでした。デブルイネが山口めがけてドリブルしサイドへパス~すぐにアーリクロス~ルカクスルー~シャドリの決勝ゴール・・・この間が9.35秒でした。
このカウンターの流れは日本ではまさかっていう扱いでしたが、世界の目では当然警戒すべき事象だったようです。間違いなく本田がコーナーにボールをいセットしている時からベルギーの選手は全員が狙っていたハズです。ベルギーのカウンターの威力はブラジル戦でも証明されています。
次に山口が最初のデブルイネをファールでもタックルでも何でもいいから止めるべきでした。このカウンター中で唯一1対1になれたシーンです。
最後は昌子がゴールを決めたシャドリを追いかけて届かなかったシーン。94分間フル出場して最後のプレーが100メートルダッシュでした。当人は泣きながら「何故追いつかないんだ」って叫んでましたが、そりゃ追いつかないよ・・・

 試合直後のインタビューで西野さんは日本に足りないものを問われて「何が足りないんでしょうかね・・・」と答えています。足りないものの正体は起こりうる事象への予知や備えだと思います。突きつめて結論は準備不足ですけどね。
西野ジャパンのサッカーは妙に運任せなところがありました。初戦は想定外に相手がいきなり10人になってPKで先制できました。しかも相手エースが仕上がっていないとか、都合よく想定しない展開になっちゃいました。2戦目は唯一勝てると見積もったセネガルがメチャクチャ強くて、勝てるどころか追いついてドロー。3戦目は引き分けでもOKという星勘定だから控えメンバー6人替えで挑んだら、まさかの敗戦。イエローの数で勝ち抜けできましたが、引き分け以上でOKという作戦とはほど遠く世界中から冷めた視線を送られる試合になっちゃいました。
そしてベスト16のベルギー戦。西野監督は「本気のベルギーがそこにあった」というコメントを残していますが、本気のベルギーの存在を訴えていた人がいました。それがハリルホジッチです。ハリルが言い続けていたお題目は「縦に速く」と「デュエル」でした。これは日本サッカーに欠けている部分で、世界で戦うのに必要な要素だというのがハリルの教えです。逆に日本人が一番苦手なことがスピードと1対1の戦いです。ハリルの考え方はこの苦手を克服しなきゃ、世界相手には勝てないというものでした。ハリルがクビになった原因はいろいろな政治的な何かみたいですが、ハリルの理想がW杯で体現できそうもないということです。だって日本人が苦手なサッカーだから。結果としてハリルの提言は協会によって却下されました。ハリルは日本代表に7秒で取り返し、10秒でシュートを打つことを求めました。W杯の舞台では世界の強豪は10秒で1点取れることをハリルは知っていたんだと思います。さらに山口は1対1のデュエルにさえ持ち込めませんでした。結果として「もしコーナーキックを麻也が押し込んだら・・・」という運は叶いませんでした。
サッカー協会や後任の西野監督は前任者のサッカーを捨てる決断をしました。別にどのサッカーであろうと結果論だから、ハリルジャパンのイフを考えるのは無意味です。しかし、西野監督には何でこんなことが起きるのか理解できなかったように見えました。世界中のサッカーファンやハリルには予測できた事態なのに・・・
日本は最後の最後でハリルの言っていた世界のサッカーのスタンダードに負けたんだと思います。

 すでに日本では世界最速かと思えるほど後任監督人事が盛り上がっています。それこそサッカージャーナリストや代表ファンも、まだ続いているやW杯に集中したらどうなのって感じですよね・・・


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