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2018-12

走らぬ豚は只の豚 - 2018.06.22 Fri

ル・マン24時間レース LM-GTE Pro クラス ポルシェ911RSR  ピンクピッグのこと。

 サッカー ワールドカップも真っ盛りで世界中が盛り上がっていますが、6月16~17日にル・マン24時間レースが行われました。前年王者のポルシェ919ハイブリットが撤退したために、去年の惨敗の雪辱を果たハズだったトヨタはライバル不在のまま今年の総合優勝を無難に勝ち取りました。去年の今ごろも記事にしたのですが、去年のル・マンはどのチームが一番早く壊れたマシンを修理できるか?という低レベルのレースでした。今年はトップカテゴリーがトヨタのみの参戦という“競争”の体をなしていないので無風のままトヨタのワン・ツーフィニッシュで幕を閉じました。
トヨタとしては1985年からメーカー参戦としても33年目の悲願でした。日本車の総合優勝はマツダに続き27年ぶり2度目です。途中 F1に浮気していて耐久レースに復帰したのが2012年からで、現行タイプで8年目の正直になりました。F1でも優勝なし、コンストラクターズは最高位4位でした。トヨタが一番実績を残してるのは実はラリーです。トヨタは現行タイプでル・マン優勝まで8年かかったのですが、同じようにル・マンへ復帰してきたポルシェは復帰翌年から3連覇して、勝ち逃げで再びトップカテゴリーから撤退しちゃいました。
そもそもル・マンは壮大な草レースというのが売りなので、盛り上がる年としらける年のムラが多いレースです。度重なるルール改正や業界の潮流が面白さに影響されやすいです。それでもル・マン制覇という偉業には曇りはないですが「ライバル不在で勝って当然という声も多いが、ル・マンで勝つことはそんなに甘くない・・・」っていう意見はレースファンには響きませんでした。大リーグが出ないWBCというよりも、イタリアやオランダしかいないWBCっていう感じですね・・・

 撤退したポルシェはル・マンを去ったわけではなくて、乗用車タイプのスポーツカーを改造するGTEクラスに参戦しました。このタイプはポルシェのカタログに記載されてるので、普通の人にも購入できる市販のレースカーです。トヨタが挑戦し続けてきたル・マンですが、ポルシェにとっては勝ちに行くレースです。いきなりワン・ツーフィニッシュを決めてきました。
今年がポルシェ70周年というメモリアルなので、ル・マン参戦の2台に往年のカラーリングという遊び心がありました。その1台が91号車のロスマンズカラーです。このカラーリングはCカーの956Cで一世を風靡したワークスカーのスポンサーカラーです。91号車にロスマンズのブランドロゴがなかったのは、ロスマンズという会社が吸収合併されちゃったからだそうです。このカラーの時代のポルシェが自分にとっては一番夢中になっていた時代のポルシェです。完全にカメラ小僧として富士WEC-JAPANとかにジャッキーイクス観に行ってました。今年のル・マンではトロフィー・プレゼンターとしてイクスさんが健在な姿を見せてました。
956Cのロスマンズカラーや935のマルティーニカラーはいかにも定番という感じです。それと917時代のガルフカラーが誰でも思い出すポルシェカラーでしょう。今回のル・マンは4台エントリーで、スペシャルカラーは2台だったんすが、92号車はガルフではなくてピンクピッグでした。
ピンクピッグとは「ピンクの豚」という意味で、名前の通りで豚のお肉のカラーリングです。

  ポルシェ ピンクピッグ3
    可愛いピンク色にドイツ語でお肉の部位の名前が書いてあります

 このカラーリングは70年代前後にレースを席捲したポルシェ917シリーズの中の 917/20 というマシンのカラーリングです。自分が小僧だったころはもうCカー時代になっちゃってたので、ポルシェ917を認識しのはポールニューマンの「栄光のル・マン」を観てからです。この映画は実際の70年のル・マンのレース中をまるごとロケに使って、ポルシェ対フェラーリを映画化した作品です。特筆はドキメンタリー(記録映画)ではなく完全なフィクションであること。日本の小学生の間ではフェラーリ512BBはカウンタックと戦っていましたが、世界ではフェラーリ512がポルシェ917と戦っていました。それを知ったら「カウンタックなんかレースに出てないじゃんか!」っていうことでした。

  ポルシェ ピンクピッグ2
    クラス1位がピンクピッグ2位がロスマンズ ポルシェの完勝てした

 今でこそネットでググれば何でも知ることができる世の中ですが、昔はそんな都合のいいもんはありませんでした。このピンクピッグの元ネタのポルシェ917のゼッケン23号車についての記述がほとんどありませんでした。自分がピンク色の917を知ったのは海外の高級ミニカーでした。クルマの模型としてはプラモデルがイメージしやすいのですが、プラモは売れ線の車種しかモデル化しません。大体が優勝した車種や日本で馴染みのある国産車など。そこへ行くとミニカー業界は昔からヨーロッパやアメリカの本場のかなりマイナーなレーシングカーを商品化していました。
自分はお金もないしコレクション趣味でもなかったのですが、ミニカー屋さんへミニカーを観に行く趣味がありました。思えばちょっと貧乏っぽい趣味なんですが、買うことよりもカタチを知ることのほうが重要だったんです。本などで調べた知識だけだと、レース映像がないのでカタチがピンときません。ミニカーでカタチやカラーリングを確かめるのが目的でした。そのミニカー屋さんの商品の中にピンク色のポルシェ917と記載されたヘンなのがまじってました。
この通称ピンクピッグは917の記事の中でも取り上げられていないので、「もしかしたら本当は実在しないミニカーのオリジナルバージョンなのかも?」って思っていたくらいです。そもそもポルシェ917は最高速仕様のノングテール、コーナーリング重視のショートテール、アメリカ向けのオープンカータイプ、スパッツ付きなど・・・ジオンのモビルスーツ並みにバリエーションがあります。ヨーロッパ向けとアメリカ向けでは同じクルマとは思えないほど印象が違います。その中でもピンクピッグはとりわけヘンなカタチと配色でした。

 ピンクピッグの正体はコーナーリング性能のためのショートテールと空力重視の最高速仕様のいいとこ取りを狙った試作モデルだったんです。そのためにタイヤを隠すワイドボディにショートテールというずんぐりとした丸っこいカタチになっちゃいました。ワンオフだったので他の917とは似つかない異端の子がうまれました。71年度のル・マンに出走したのですが12時間でリタイアしていまい、狙いだった空力の改善も失敗じゃないかい?ってことで開発を破棄されたマシンです。ジオンでいえばザクレロのような感じですね。
ル・マンでは失敗ですら蓄積することが財産になるから、まったく無駄ではなかったでしょう。当時の実車で唯一のピンクピッグは、現在ではドイツのポルシェ本社にあるミュージアムに展示されていて人気NO1だそうです。
近年ル・マンは24時間レースなのですがスカパーで完全生放送しています。24時間も観続ける人はいないだろうけど、ながら観していると中継の解説やゲストの方々の駄話がとても楽しいんですよね・・・


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