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2018-10

共感のポイント - 2017.08.11 Fri

きらたかしさんの「ハイポジ」の続きです。

 前回の記事にて、マンガ「ハイポジ」についてはもう語ることがありません。今回は若者は音楽の何に共感するのか?についてです。
先日 NHK のSONGSにSEKAI NO OWARI が出演していました。メンバーが30代になり高校時代の経験や当時の思いが楽曲の基盤になってるので、現役の高校生が何を感じているのかに強い興味があるとのこと。次代を担う高校生だけをスタジオに集めたライブなので、今回の日記の趣旨にピッタリな感じでした。
スペシャル対談での欅坂46の平手友梨奈嬢との対談もイイ味をだしていました。対談部分は8月13日の夜にNHK-FMで完全版がオンエアされるそうです。自分はバンドの名前を“SEKAI NO OWARI” はではなくて“世界の終わりに”だと思っていました。以後セカオワの表記します。
平手嬢は何度かPV的なモンを観てましたが、グループよりもソロで活動すればいいのにっていう印象がありました。この人の個性のせいで後ろに従えてる人たちが無価値になってる感じがします。賛否はあるようですが平手嬢の自己設定を強く打ち出す演出は個人的には面白いと思いますけどね。
こんなセカオワや欅坂に造詣が浅いヤツが語るのもどーかと思いますよね。でもスタジオに集まった現役高校生は、こんなブログ読んでいないだろうから気にせずに書いちゃいます。

 最初にセカオワを知ったのは Dragon Night という曲でした。♪ドラゲな~ドラゲな~のところの耳当たりが良く、楽曲も凝っているなぁって思いました。かぶり物の人もいるんで「上手なネタバンド」くらいの印象でした。当人たちにいろいろな思いもあるだろうけど、ゲーム的アニメ的な楽曲がウケたので厨二なバンドってイメージですね。メンバーの過去のウワサやゴシップなどから考えると、本当の音楽的な指向はもうちょっと尖っていたんじゃないのかな?
それではセカオワの曲の何に高校生は共感してるのでしょうか?正直言って Dragon Night にはゲームかアニメのテーマソング以外の感想はありません。ドラゴンや戦いに共感しないタイプにはふーんって感じですね。YouTubeで観られる英語版の野営地のサーカスっぽいPVのほうが♪ドラゲな~がしっくりきます。高校生の多くがゲーム好きでゲームのの世界観に共感するのでしょうか?ざっと歌詞をさらっても正義とか休戦しか入ってきません。
RPG という曲は人生の歩みを RPG になぞられた歌詞ですね。♪怖いものなんてない 僕らはもう一人じゃない~ が共感ポイントでしょう。共感ポイントとはリスナーの切実さが何なのかによって決まります。NHKの収録に集まった高校生たちの切実さとは『自分たちの世界を守ることと、他人たちの世界への恐れ』なんじゃないかな? そう考えると高校生の彼らは歌詞に「大丈夫」って言って欲しいんでしょう。「世の中は怖くないよ」って・・・
ゲストで出ていた欅坂46の平手嬢のほうはもっと深刻な感じがします。「大人は信じていない」的な発言を大人(秋元氏)が作ったショウビス界で言う子供臭さ。今井議員のSPEEDは小学生が小学生相手に大人びた顔でショウビスしていたから成り立っていたんですよね。大人にとっては小さい子が頑張ってるなぁって感じでしたが、子供にとっては同学年(小学生)なのに大人な世界を歌ってる子っていう感じです。平手嬢のように「大人はみんな汚い」(そうは言っていないけど)と言っていいのは中学生までです。会場に集まった高校生たちが平手嬢の“拗らせ”を観て、共感できるのかは興味があるところです。欅坂46のファンの大きいお兄さんたちは、共感で応援してるんじゃないからどーでもいいんでしょうけどね。

 マンガ「ハイポジ」に戻って前回の続きの1986年にヒットした中村あゆみさんの話です。作中にも登場する「翼の折れたエンジェル」は大ヒットというほどではありませんが、当時の中高生のハートは確実に掴みました。では、その共感ポイントはどんな歌詞だったんでしょう?
もっともキャッチなフレーズは ♪ もし 俺がヒーローだったら悲しみを近づけやしないのに・・・
しかし中高生が共感したのは、そのサビのAメロ?の歌詞の中の恋人たちの歴史を歌った部分です。

♪ Thirteenth でふたりは出会い、Fourteenで幼い心かたむけ、あいつにあずけたFifteen~
13歳から15歳までは西野カナさんばりのラブラブエピソードですね。

♪ Sixteen で初めての Kiss、Seventeenで初めての朝、少しずつため息おぼえたEighteen~
高校生になるとキスからエッチそしてため息のティーンエイジです。

ヒット曲というかカップヌードルの CM曲なのに♪ 初めての朝~という歌詞もスゴいんですが、共感ポイントは16歳でキス、17歳で初エッチと順調に愛をはぐくむのですが、やっぱり18歳になるとため息が多くなり始めるんだなというリアルな歌詞です。十代の頃の恋愛の目的は永遠の愛でも真実の愛でもありません。いかにエッチをするかが恋愛の最終目標です。しかしほとんどの中高生はイメトレほど最終目標までは届きません。世の中そんなに上手くいきません。それじゃこの歌のように17歳でエッチができた目標達成カップルは「幸せに暮らしましたとさ」ってなるのでしょうか?エッチしたあとは急速に下っていくのが世の常です。そして男の子はヒーローじゃなかったことに気づき、女の子は男の子のささやきにうなずけないでいる… 
告白して、キスして、エッチして…その先があるんだよっていうのは高校生の中でもぼんやりとは判っていることです。そのぼんやりとした恋愛のリアルを明確に歌ったのが「翼の折れたエンジェル」でした。そりゃ共感しますよね。恋愛が最大の関心事だったんだから。この歌に出てくるヒーローは彼女を守るようなセカオワの世界観でいうヒーローではなくて、当たり前の恋愛を続ける器量を指してるんだと思います。コレが70年代だと貧しさが障害になるんですけどね。

 その頃の自分は新しいアーティストが出るといち早く青田買いするのが趣味で、中村あゆみさんはファーストアルバムからダビングしてました。その中に「翼の折れたエンジェル」のリリースを予感させる楽曲がありました。中村あゆみさんは元気っ子のガールズロックという、この時代にブームになる新人って感じでした。そのアルバムの中の「悲しみのセンセーション」というスローバラードが、自分の中で中村あゆみという名前を刻んだ曲でした。この歌も17歳の女の子と20歳の大学生という設定の別れの歌です。

♪ サイドミラー越しに追い越したクラスメート 幼く見えたけど
♪ ベッドルームの片すみ 子供のように泣くじゃくる私がいる~

年上の彼氏に有頂天だったはずなのに、いざという時にはこんなモンということに激しく共感です。
同時期の大ヒット曲、レベッカの「フレンズ」では♪ 口づけをかわした日はママの顔さえも見れなかった~というのが共感できるフレーズです。聴いてる中高生の大半はキスなんかしたこともないんですけど、だからこそ共感できるんですよね。

 セカオワや欅坂46とはテーマが違うといえばそうなんですけど、昔と今では曲に共感する部分がかなり違うようです。最近の曲というほどのリサーチがないんですが、歌詞に使ってる言葉は複雑で凝ったフレーズが多いんですが、言ってるコトがぼんやりしてるような感じがします。早口で歌えば聴いてる人が気づかないっていうのも気になります。
  
 まったく「ハイポジ」について書いていませんでしたので、最後にマンガのタイトルのハイポジってどういう意味なのか書いておきます。ハイポジはカセットテープのグレードの一つです。ノーマルテープは磁性体に酸化鉄を使ってるの出テープが赤茶色です。ノーマルよりも高かったのがクロームテープでした。磁性体に二酸化クロームを使っていて黒いテープです。もっと高いのがメタルテープでした。これは磁性体に鉄合金を使った最強のテープでした。最強(鉄そのもの)ゆえにヘットを痛めるとかいわれてました。
どれがハイポジかといえばクロームテープのことを“ハイポジションテープ(通称ハイポジ)”と呼ぶらしいです。しかし自分は当時ハイポジという言葉を使ったことがありません。たしかカセットデッキにはクロームテープ CrO₂と表記されていました。二酸化クロームが使えなくなって磁性体が変わったからハイポジって言葉ができたようです。
たしかCrO₂のモードがあるテープで録音したら再生機側にもCrO₂のモードがなきゃ高音質にはならないって聞いたような…
46分のカセットがレコード1枚を録音するのにちょうどいいんですが、A面とB面の曲の長さが微妙な場合はやりくりが難しいんですよね。音楽をコンテンツとかデータとか言わなかった時代の話です。


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