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2018-08

大人百合マンガ1 - 2017.01.15 Sun

西UKOさんの「 Collectors 」全2巻です。

 西UKOさんは同人誌系マイナーマンガ家の中では有名な方たちみたいで、UKOZというユニットで活動しているようです。原案・脚本・作画 を担当しているのが西UKOさん。原案・絵コンテ・作画アシスタント・仕上げ を担当しているのが北条KOZさん。ふたりをくっつけてUKOZになるみたいです。PPAPみたいですね。この仕事の分業はどーいうるんだろう?って興味があります。「カードキャプチャーさくら」などの同人誌系メジャーマンガ家CLANPさんたちのようなイメージなのかもしれません。
「 Collectors 」は白泉社の「楽園」というマンガ誌に掲載されていました。このマンガ誌のアオリは『愛は、動物にもある。でも恋をするのは人間だけ』っていうものです。どっちかというと少女マンガよりの雑誌ですが、別マのようなリア充の女子を対象にしていない誌風です。看板作家が誰なのかも判断が難しいですが、水谷フーカさんや宇仁田ゆみさん竹宮ジンさんらが執筆しています。
どちらかといえばマイノリティーを題材にした作品が多めなのですが、恋愛感情に特化した方針は稀少な存在だと思います。
西UKOさんの作品も一貫しているのは、ガールズラブをテーマにしているということです。楽園ブランドでは表題の「 Collectors 」のほかに短編集の「宝石色の恋」が出版されています。秋田書店のボニータGOLDからSF作品の「となりのロボット」という作品があります。「となりのロボット」は毛色が違う作品なので別途取り上げたいと思います。

 数十年単位で考えても未曾有の百合ブームになっています。一般名詞としてレズビアンなんですが、女性の同性愛者の方々は自らがレズビアンという呼称を使うことを嫌うようです。それはレズビアンという名称がポルノの用語になっているからです。先日発表された世界のエロサイト検索ワードランキングで、世界中のスケベ野郎たちが検索したワードの1位はレズビアンでした。ちなみに10位はジャパニーズという単語です。
レズという表現には性差別的、ポルノ的なニュアンスがあるので、同性愛者の文献でよく使われていた表現はビアンです。男性同性愛者は一般名詞としてホモなんでしょうが、こっちはレズ以上に性差別感がヒドいですね。このホモという言葉から蔑視な印象を取り去った表現がゲイになります。ホモに対してレズがあるならば、ゲイに相当する表現がビアンとなります。元々はゲイという言葉に男女の区別はなく、一般に同性愛者を指すことばだったようです。
このブログではLGBTをとくに応援するとか支援するとかの活動に関与するつもりはありません。ましてや批判する気もありませんし。ただ、ビアンという言い方自体が隠語のようになっていて同性愛者側のほうもレズという人とビアンという人を差別してないのかな?って思ったりします。ちょっと昔に遊んでる子たちが、クラブ↑とクラブ↓で使い分けていたのに似ています。隠語を使う理由は文化的に孤立しようとする現れなのかもしれません。それはルサンチマンか?って表現した方がいましたが言い得てる感じです。

 それでは本題の百合とはなにか?ってことですが、百合とは性嗜好を表す言葉ではありません。「あの子はビアンだけど彼女は百合だよね」っていう言い方はおかしいですよね。百合はゲイ雑誌の薔薇族から派生したネーミングなので作品のジャンルのひとつと認識すると判りやすいです。「レズビアンの女性はいてもレズビアンという作品はない」と定義すればビアンという隠語はいらないでしょう。逆に「百合をあつかった作品はあっても百合という女性はいない」とも言えます。
百合という言い方にもそれぞれイメージが違うのが現状です。濃厚な性描写が含まれるのは百合ではないとか、キスまでなら百合に含まれるとか。雑な分け方でいえば可愛いキャラは百合でエロいキャラはレズなんていうイメージもあります。マイノリティーな性差別と戦ってる作品やLGBTへの理解を求める作品は、意図的に可愛くないキャラにしたり絵柄自体が可愛くない作家が描いている印象もあります。男の子向けの作品はレズ(ポルノ)で、女の子向けの作品は百合っていう分け方もありましたが、ほとんどの百合アニメ作品は男の子の要望に応えるために作られています。
百合がメジャー化した要因に萌えブームがあったのは間違いありません。美少女ブームから始まった流れは、ロリコンブームをへて萌えブームになっていきました。美少女、ロリコン、萌えという言葉が一般誌やテレビ等の普通のメディアでも取り上げられるほど浸透したらブームと解釈しています。美少女ブームの頃は女の子を可愛く描ける人が少なかったので、可愛ければ満足っていうレベルでした。この頃のストーリーはあくまでもリア充を念頭に置いたモノでした。しかしロリコンブームは性的嗜好や愛玩的な意味合いで女の子を語る作品に変貌していきました。萌えブームは世間からヘンタイと言われちゃう領域から正当化する目的で作られた造語です。世間からヘンタイって言われないように性的な描写や露出を避ける傾向が強くなっています。この流れは男の子がナンパ~合コンっていう肉食から、まったりを好む草食へと変わっていく時流とピッタリだったりします。
主人公が都合よく集められた女の子と暮らしモテモテで困るっていうハーレムものは美少女ブームに考えられた定石です。ときメモとかですね。現在の主流は女の子がいっぱいいるけど特定の恋愛やさや当てをすることなく、ただいるだけっていうタイプの作品です。性的な描写を拒否することを前提にした萌えブームだが、甘酸っぱいのも観たいというヒツジたちの気持ちもわかります。イチャイチャした女の子を観たいけど性的なモノはダメという中でヒツジたちが見つけたのが百合でした。草ばかりを食べてると妙にプラトニックなものを崇拝するようになってしまうようですね。
女同士の恋愛を描くのならレズだろうがビアンだろうが恋愛マンガとして成立します。しかし恋愛でもない友情でもないとかいってると、真摯に同性愛と向かい合ってる方々に対して冒とくのような気もします。

 百合的なアニメはほとんど観ていませんが百合マンガはけっこう読むようにしています。ある意味自分のマンガのテーマのひとつと言えます。百合マンガというジャンルが確立してきたので専門に扱うマンガ誌や百合マンガしか描かないマンガ家も現れてきました。むしろマイナーなマンガ家がグルメマンガか百合マンガのどっちかを描かされてるんじゃないのか?って思える作品も多いです。ほとんどの百合マンガは作画がアレかストーリーがアレか何もかもがアレっていうレベルのマンガばっかりです。共通して言えるのは投稿マンガみたいな印象があるってところですね。誰かにこう描けば百合マンガになるよってレクチャーされたような作品ばっかりです。そんなのは恋愛マンガやヒーローマンガにもいえることですが、百合マンガの絶対数が少ないゆえに駄作が目立っちゃうんでしょう。
百合マンガは恋愛における醜聞を避けるストーリーにハヤリの萌え絵が加わるのでどのストーリーも幼い印象が強いです。幼い恋愛というか、友情以上・恋愛未満を百合と定義してるんでしょうが、お話が幼稚な作品が多いです。
編集に描かされてるケース以外に多いのは、同人誌とうで百合マンガを描いていてスカウトされたマンガ家さんです。こっちのパターンは百合マンガを好きで描いてるので、描かされてる感がありません。得意なジャンルなのでアイデアも豊富にあったり百合のツボを外さなかったりします。しかし弱点は百合マンガしか描いてこなかったのか他を描く気がないのか、百合描写のみのマンガって感じです。描きたいことだけを描くことが許される同人という世界の癖がでちゃうんでしょう。
全然話題に上がってこなかったけど、西UKOさんは同人誌出身のスカウト組です。前置きのハズが長々としちゃったので西UKOさんの「 Collectors 」については次回に持ち越しです。


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