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2018-08

やっかいな自転車 - 2016.11.03 Thu

10月22日、マンガ家の小路啓之さんが自転車の転倒による事故でお亡くなりになりました。

 一報は読売新聞の朝刊で知りました。 知名度が微妙なマンガ家さんだったのですが、リカンベント自転車という聞きなれないキーワードに引っかかりました。『20日午後9時50分ごろ奈良県御所市の歩道で、男性が顔から血を流して倒れているのを通行人が見つけ110番した。近くにあおむけに近い姿勢で乗る「リカンベント」と呼ばれる自転車が倒れていた』(スポニチより)
マンガ家の交通事故というと岡崎京子さんの事件を思い出しちゃうのですが、他のニュースソースでも歩道で倒れていたとのことなのでクルマに当て逃げされたなどの事件性はないようです。ならば歩道で倒れているって何だよ?ってことですが、それが「リカンベント」という自転車だったものだから小路啓之という名前よりも自転車のほうに脚光があたってしまいました。

 ブログ画像 リカンベント自転車 JPEG

 自分は訃報のニュースの中でリカンベントという単語を初めて知りました。 このタイプの自転車の存在自体は知っていましたが、自転車に興味がなかったので名前があることすら考えたコトがありませんでした。 多くの方々もリカンベントって何?ってところから始まるのでしょう。 雑学として知っていた方以外は本気の自転車愛好家でもなければ「こんな自転車で公道を走っていいのか?」って思うことでしょう。 自分は日常から秋葉原にいますのでリカンベント自転車を見かける機会が多いです。 秋葉原にはヘンな嗜好の方々が集まってくるみたいなのですが、それでも珍しい外車を見かけるよりもずっと頻度は少ないです。
このリカンベントについては自転車愛好家の方々には色んな考え方があると思いますが、シロウト目にみてもこんな自転車が街を走ってちゃ危ないだろうって思います。 ほとんどの人がリカンベントを見たことも触ったこともないのですが、乗車姿勢からして公道を舐めてるっていう印象がありますしね。 実際に自転車関係の方のブログでも「ファッション感覚でリカンベントに手を出すのは奨められない」と書かれています。 小路啓之さんの事故の原因もリカンベントなんかに乗っているからって記事が大半です。 こーいう事件が起こるとカウンターで「リカンベントは危険じゃない」とか「リカンベントをもっと理解して」っていう声が聞こえてくるもんですが、賛否の賛のほうも否のほうもあんまり聞こえません。 あまりにレアな自転車なので問題提起にすらならないのかもしれません。

 自分の自転車愛好家に対するイメージは玉井雪雄さんの自伝マンガ「じこまん~自己漫~」による知識だけです。 玉井雪雄さんは「かもめ☆チャンス」という本格派のロードバイクの作品も描いていますが、自転車には興味のないので読んでいません。 当然ながら「弱虫ペダル」も読んでいません。 自転車に興味のない方でも「じこまん~自己漫~」は一読の価値があります。 むしろ自転車に興味のない人のほうが玉井雪雄さんたちのアホさ加減が笑えるかもしれません。 玉井雪雄さんはかなりフェアに自転車のことを描いていますので、リアルな自転車乗りの心情?を理解できると思います。
毎日クルマを運転する側からすると自転車というのはやっかいな存在でしかありません。 歩行者を気遣うのは当たり前としても、バイクはどちらかといえばクルマと同じ側です。 カタチは二輪車ですがルール上はほぼクルマと同等で、バイクには交通弱者という言い方が当てはまらないからです。 
自転車の中でも乗り手のタイプが幼児~小学生男子、通学の学生、通勤の会社員、幼児を乗せたお母さん、どう見てもお年寄りの方、そして本気のロードバイク乗り。 この中でひとつだけ毛色の違うのが混じっていますね。 先程クルマ乗りから見てやっかいな存在と書きましたが、実は幼児からお年寄りの方まではやっかいではありません。 それは彼らが交通弱者だからです。 小学生男子が何をしでかすかなんて、自分の小学生時代を考えれば判るハズです。 お年寄りには20メートル以上手前から警戒すれば大丈夫です。 クルマから見て真のやっかいな自転車乗りはロードバイクに乗ってる本気の人たちなんですよね。

 一概にロードバイクといっても様々なタイプの方がいます。 競輪のトレーニング(超プロ選手)ロードレースの選手(ツール・ド・なんとか)レーサーレプリカ(アマもしくはナンチャッテ)自己漫ツアラー(玉井さんがここ)通勤レーサー(エコ・フィットネス)など・・・
ここからはイメージが先行したハナシなので自転車愛好家の方々には異論もありましょうが、クルマの側から見てどうかっていうコトです。 ホンモノの競輪選手が道路を走ってるのを確認したことがないのですが、チームで揃いのユニホームの集団は見かけます。 彼らは速度がクルマ並みに速いのですが、競技者っぽいだけあって本気な分だけ併走しても危険な感じがあまりしません。 警戒するのは趣味丸出しな方や、交通費を節約しながら体脂肪を減らそうとしてるタイプの方々です。 趣味丸出しの自転車乗りは玉井さんのマンガのおかげで識別できるようになりました。
趣味系の自転車がやっかいなのは、自転車が交通弱者なのかクルマと対等なのかを決めかねてるからでしょう。 バイクはクルマと同等な制約(交通法規)の元に公道を走っています。 先日、道交法の改正により自転車の扱いがより車両に準じたものになりました。 原則的に自転車は車道を走ることが明文化され、自転車通行帯という青いレーンも多くなりました。社会は自転車をより自動車側に位置づける方向ですが、自転車の方々は元よりクルマと対等という自負があるって感じがします。
道路は相対速度で走っています。 アベレージで40キロのクルマとマン漕ぎで40キロの自転車が併走するコトにリスクがあります。 自転車の言い分としては「自動車と対等に扱え」ってことなんでしょうが、自動車からの目線ではやっぱり弱者っぽいんです。 交通量の多い道路で自転車的な押さえた速度で走っている分には自転車にとっては安全なんでしょうけど、道路は相対速度の世界なので遅すぎることもリスクになっちゃいます。 

 人見街道のような狭すぎる道はお互いに緊張して走ってるので危険に思うことが少ないんですが、車線の多い国道などのほうが自転車がやっかいに感じることがあります。 クルマやバイクは走行ラインがふさがれてると車線を変更しますが、自転車には車線という概念があんまりないようです。 車線の概念とは一車線につき一台が走行をするというものです。 車線変更時に一台分のスペースがとれない場合は止まるのがルールで、これを無視する行為が幅寄せです。 自転車は自らのサイズを利用してクルマの隙間をスイスイ行きますが、自分が安全と判断してスイスイするコトがまわりの自動車が安全に映るとは限りません。 
それと一番クルマのドライバーをイラッとさせるのが進路変更でクルマの前に出る時に(車線変更ではない)右手をサッと上げる仕草です。それ自体は道交法通りなんですが、多くの人は上げた瞬間にクルマの前に出てきます。自転車は手を上げれば クルマの前に出てもいいのではなくて、安全を確保して合図をしたのちに進路変更すべきです。 安全が確保されていない場合はクルマガ止まるのではなく進路変更する側が止まるべきで、それはクルマもバイクも自転車もすべてに当てはまる原則です。 真意を聞いたことがないので憶測中の憶測ですが、自転車に乗ってる人って止まることを嫌がる傾向があるような気がします。 目的地までどれだけ足をつけずに走れたかを競うような。

 自転車のことを交通弱者と思い込もうとしていたクルマ中心社会にも問題があります。 自転車が自分の身を守るということと、クルマが相手の身を守るということは同じようで違うことです。 今回はクルマから見た自転車ですが、自転車から見たクルマにも相当不満があるのは承知しています。 両者に権利や主張があるんだろうけど、クルマから見たらやっぱり自転車はやっかいなことには変わりがありません。 クルマと自転車が対等になるにはロードバイクの人たちも最低限は任意保険に加入するべきだと思います。 そうしないと公道では対等にはならないですよ。

 小路啓之さんは講談社や集英社のマイナー系などで作品をコンスタントに発表してきた中堅マンガ家さんって印象でした。 正直いって作品を完読したことはありませんが、こーいう作風のマンガ家っていうイメージができるくらい個性的なマンガ家でした。エキセントリックなキャラにトリッキーな設定、丁寧な描き込みや完結させる手法が評価されていました。 個性的ゆえに読者を選ぶんですが 小路啓之さんの名前で買う読者も多かったようですね。
自分はそーいうエキセントリックな部分で勝負しているマンガにあんまり共感できないので読みませんでしたが、マンガマニアを自称するなら読んでおくのもいいんじゃないのかな? 連載中のい作品はそのまま終了になるとアナウンスがありました。
自分は小路さんの名前を“こみち”だと思っていたくらいだから、作品を語る資格なんてありません。 ご冥福をお祈りします。


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