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2018-05

大根畑でつかまえて - 2016.06.04 Sat

TBS系ドラマ 「重版出来!」です。

 放送開始前は結構話題になったのですが始まったら予想以上に視聴率が振るわないって話題にたっている「重版失態!」もとい「重版出来!」です。 “出来”という字が読めないっていうことも話題になりました。 何だか“じゅうはんでき!”って読みたくなっちゃいますが、正確には“じゅうはんしゅったい!”と読むそうです。 こーいうのは読めないと文系に鬼の首を取ったように言われてうっとうしいですよね。 しかし、重版出来という日本語があるというよりも出版関係での隠語のようなモンらしいです。 実際に業界では言いやすいから“でき”って言っちゃってるってネットで見ました。「でき?何じゃこりゃ?ああ、しゅったいって読むのか」っていうのはフックになりますから、マンガのタイトルとしては上手だと思います。
このドラマは松田奈緒子さんの同名マンガ「重版出来!」が原作になっています。 マンガのほうを取り上げればいいのですが1巻目しか読んでいません。 2巻目以降も出ていますしもちろん重版出来されていたんですが、とくに読み続けるほどかなぁ?って感じだったので放置中です。 したがってマンガ版についてはオープニング部分に印象しかないのでどーこー書ける筋合いじゃありません。
ドラマ版にしてもドラマを観る習慣がないので観ていませんでしたが、ラジオで赤江珠緒さんがゲスト出演するっていう情報を聴いたので8話目だけ観てみました。赤江珠緒さんの起用は視聴率が振るわないのでテコ入れの話題作りというウワサも目にしましたが、実際に話題に釣られてドラマを観ちゃったのだから局側の思惑通りっていうことなんでしょうね。 自分がこのドラマを観たのはどーせラジオでだいこん畑っぷりをイジられるんだから、元ネタのドラマ出演シーンを観ておかねば楽しめないっていう理由です。 だいこん畑っていうのは南海キャンディーズの山ちゃんと博多大吉先生と赤江のたまちゃんのことです。

 このドラマはマンガ雑誌の編集部に就職した元柔道選手だった主人公が、マンガを売るためにマンガ家と二人三脚で頑張るというストーリーです。 マンガ雑誌なので様々なマンガ家と同僚の編集部員がいるからエピソードもマンガ家単位で連作にたっているようです。 結構多彩なキャストで豪華なドラマっていう印象です。 作中に出てくるマンガ原稿は小学館系で執筆している実在のプロマンガ家が描き起こししています。 今回の原稿は藤子不二雄Aさんでした。
そもそもマンガ家やマンガ編集者がテレビで取り上げられるのを観るのが好きじゃないです。 できればドラマに出てくるマンガ家のイメージはパイプにベレー帽、安西先生にようにホホホッって笑ってるようなキャラがいいです。 重版出来!のように「コレが本当のマンガ家たちだ」とか「マンガの制作現場はこうだ」って、世間にわざわざバラされるのを観てるのが恥ずかしいんですよね。 そーいう意味でまったく期待していませんでしたがドラマ自体は結構よくできています。 日テレのマンガ原作ドラマにありがちな“マンガ的な演出”はなくて、いかにもドラマのTBSっていうイメージのシナリオ重視なドラマ展開でした。 ちゃんと物語を完結させながら前後につながるエピソードも乗せていく流れも上手です。 テレビドラマが人気を失っちゃった一番の原因は展開の速いジェットコースタードラマが人気になっちゃった時に、作り手が安易な視聴者のほうに乗っかっちゃったことが失敗だと思っています。 毎週誰かが裏切ったり仲間だと思ってたキャラが敵だったり、ドラマチックというよりもあり得ないだろっていう幼稚な展開です。 一回分とばすと筋が追えなくなるっていう感じが観る気を失せさせるし、そーいうドラマを喜んだ人たちにも飽きられちゃったから誰もテレビドラマに期待しなくなっちゃったんでしょう。
今回観た8話目といのがたまたま人情噺だったのが好印象なのかもしれませんが、世間で不評なほどつまんないドラマではなかったと思いますよ。

 それではタマちゃんの演技はどうだったのでしょう?当人が事前に言い訳を並べていたほどだいこん畑ではなかったと思います。 ラジオのたまむすびリスナーの方々も、だいたい好評価だったみたいですね。人妻役とか遺影で出演とか言葉が専攻しちゃっていたけど、場違いなところに引っ張り出されてオロオロするシロートっていう感じではありませんでした。 リスナーはオロオロするたまちゃんを期待してたんですけどね。たまちゃん自身は子供がいませんが、妙に子供の扱いが上手い イメージがあります。 母性は感じませんが子供と同化できる能力というか対等になれる不思議なスペックは感じます。 今回のキャスティングではメインの中学生の娘(スゴい演技力)との絡みはなかったのですが、彼女と絡むシーンがあったら間違いなくだいこん畑を披露していたことでしょう。

 ブログ画像 重版出来

このダラマでもう一つ拾いモンだったのは濱田マリさんが出演していたことでした。 たまちゃん目当てだけで観たドラマですが馴染みの書店の敏腕店員役?で相変わらずの変わり者を名演していました。 ほかにも荒川良々さんとオダギリジョーさんが同僚だったり、編集長が楠公(なんこう)さんを意識してたり、今や絶滅危惧種の“行きつけの小料理屋の女将”が出てきたり。要所を手堅く押さえながらゲストキャラで魅せるっていう手法なのかな?
そんな好印象のドラマだったんですが、何で視聴率が一桁なんでしょうか? 視聴率は作品の質と反比例するって考えれば納得するんですが、放送業界ではそんな言い訳通用しません。フジテレビのドラマ「 OUR HOUSE」も一桁の視聴率で打ち切りが決まったそうです。こっちはまったく観ていないので内容的な判断はつきませんが、芦田愛菜さんとシャーロットさんという企画ありきでシナリオ云々がおざなりになっているのが主因でしょう。 多くの方々が勘違いしてるのは「わかり合えない人々が面白いのではなくて、わかり合える人々が面白い」っていうことです。 ネットの記事を要約しただけなんですが、芦田さんとシャーロットさんがいがみ合うシーンに視聴者が共感していないってことです。 ストーリーを作る側の人たちはイヤなヤツが出るストーリーばかり得意になって作りたがりますが、いい人たちのストーリーのほうが心に響くモンです。 そんなの当たり前のことなんですけどね。

「重版出来!」はそーいうイヤな部分がまったくないのですが、何が足を引っ張ってるのかといえば主人公の黒沢心 役の黒木華さんにつきると思います。 コレもネットの記事の受け売りなんですけどね。 黒木華さんは華と書いてハルと読むそうです。 経歴はスゴい女優さんなんでしょうけど、この作品の中では唯一違和感がある配役って印象です。 原作の記憶が曖昧なのでこのキャラがこの役者なの?っていう疑問はまったくありません。むしろテレビドラマ的にいいバランスでキャスティングしてるって感じです。 「赤江珠緒を出演させろ」っていう営業サイドからのムチャ振りにも、いかにもたまちゃんっぽい無難なキャラで出すなど巧妙な感じがします。今回の企画で制作側に意図通りにならなかったのは「主役は黒木華さん」っていうところだけだと思います。 
この作品の設定は『女子柔道でオリンピックを目指していた主人公が怪我で柔道に挫折し、就職活動をするが自分の柔道人生のきっかけになったマンガのような作品を世に出したくて出版社へ就職しる』ってお話です。 1巻ではお約束の面接で一本背負いなどがあって、むしゃらで柔道一直線ながら筆記試験もトップという高スペックで入社する設定でした。 8話目でもたまちゃんの娘役の美少女が中坊男子たちに土手で絡まれてるシーンで、主人公が中坊の腕をひねり上げるんですがとても有段者の感じがしないんですよね。 文系女の子っぽいキャラが実は受動の元オリンピック代表候補っていうギャップを狙ってるんだろうけど、原作は逆で「腕立て伏せ200回を自慢する格闘オンナがマンガの編集部という文系中の文系世界で右往左往する」っていうキャスティングです。黒木華さんの容姿から腕立て伏せ200回できるっていうイメージがわきません。 たとえば主人公の役が黒木メイサだったら得意技が三角締めっていうような設定でも説得力があります。 

 原作ではただのマスコミ志望の就活女子ではなくて、元オリンピック候補ということをキャラ立ちの設定に使ってるんです。 それを全面に押し出せないのなら主人公のキャラが立ちません。 まったく柔道家に見えないのに実は柔道家っていうシナリオに変えたとしたら、それはかなりヘンな女の子っていう設定になっちゃいます。 ヘンな女の子というキャラの立て方でもオリジナルに面白ければ問題ありません。 でも本屋さんで濱田マリさんと絡むシーンでは、ヘンな人を演じるコトに関しては筋金入りの濱田マリさんに比べたら黒木華さんの中途半端っぷりが露呈してました。 濱田マリさんはモダンチョキチョキズの頃からジャングル・グルグル~♪な人だからヘンな人のキャリアが違います。
ほかの役者さんにははまり役なキャスティングをしてるのに主人公だけがふわっとしてるのはこの作品の根本的な部分に矛盾します。 この作品のテーマはマンガをいかにして読者へ届けるか?ということです。 それには「主人公が魅力的で読者に共感できるコト」って必ず言ってるハズです。 そのドラマの主人公に違和感があるのなら本末転倒でしょう。ある意味、赤江珠緒さんよりも黒木華さんのほうがだいこん畑って思っちゃったです。
それまで色々と受賞なさってるのだから名優なんでしょうけど、重版出来!に出ている黒木華さんには違和感があります。何だかアニメのキャラみたいな嘘くささかな?   


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