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2019-10

サポーターのあれこれ - 2013.05.13 Mon

サッカーにおけるサポーターのあれこれです。

 ゴールデンウイークの後半の5月4日、なでしこリーグ第7節 浦和レッズ対INAC神戸を観に行ってきました。
INAC神戸は澤さんや川澄さんなど“なでしこジャパン”の主力が多く在籍している強豪チームです。 現在のなでしこリーグを牽引する唯一プロフェッショナルといえるチームです。 対する浦和レッズレディースはJリーグ浦和レッズの女子チームですが、選手層や待遇などで大きな差がついちゃっています。 今季のレッズLは去年までチームを支えていたベテランを一掃ました。 それはチームの若返りというよりも活動費の縮小にともなうプロ契約選手のリストラのようです。 レッズは優勝経験もある3強の一角だったのですが、今じゃ開幕1勝したのみで6連敗中です。 若い選手たちの経験不足やベテランのリーダー不在によるメンタル面の弱さや、個人技や連携プレーの未熟さなど懸案されていたことが全部出ちゃっています。 INACが強いことも今年のレッズがきびしいことも開幕前から折り込みずみでした。 ここまで勝てないとは思ってなかったのですけどね。
それで5月4日の試合なのですが連休中の良い天気もあって6875人もの観客が集まりました。 前回のホームゲームが日テレベレーザ戦で2116人だったので、一挙に4759人も増えたことになります。 もちろんINAC神戸効果によるモノもあったのですが、開催地の駒場スタジアムなんて浦和サポーターじゃなきゃ行きようがないようなへんぴな場所です。 サポーターの中にも女子チームへの関心が高まってきている証だと思います。 ベースの2000人の観客は去年以前から継続して女子チームを応援していたサポーターでしょう。 彼らは今まで3強の一角だった浦和も、今年が我慢の年だということもわかっているサポーターです。 結果は3対0でINAC神戸の完勝だしサポーターたちにはそんなことは「折り込み済み」だったハズなんですが、4759人のもしかしたら初めてなでしこリーグを観に来た方々には納得いかない結果だったようです。

自分は「なでしこリーグ」と呼ばれる前の「Lリーグ」だったころから試合を観てきました。 まだ浦和レッズレディースが浦和レイナスだったころです。 当時の観客数を考えると6800人が集まるというのは想像できませんでした。 観客が増えるということは興行する上での最大の目標なので、順当には見えませんが着実に成果が現れているといえます。 その多くは、なでしこジャパンの成功と澤さんたちINAC神戸のメンバーの広報的な努力のおかげです。 浦和の選手たちもレッズサポや地元の方々に呼びかけたりイベント等で、スタジアムに観に来てもらうよう努力を怠っていません。 今年は全試合が有料化されたのですがどこの会場でも盛り上がっていて、やっとリーグの体裁ができてきたっていう感じです。
そーなると、女子サッカーが認知されていなかったころには見かけなかった現象がスタジアムで起きてしまいました。 なんと観客が選手やレフリーをヤジりだしたのです。 このヤジというのは女子サッカーでは自粛事項のトップにありました。 びんカンの持ち込みや爆竹・発煙筒の使用、暴力行為など自粛を求める行為がサッカーにか必ずあります。 女子サッカーのヤジとはそれらの条文化されたルールの上に存在する“言わなくてもわかるだろ!”っという項目です。 たとえば「トイレ以外の場所でおしっこをしない」みたいな。 以前の日記で「乃木坂46に台ブーイング」という記事を書きました。 「言ってることが違うじゃん?」って思われそうですが、あっちは場違いな行動にブーイングしたって話です。 乃木坂46のライブ会場で「歌がどーだ」とか「顔がどーだ」とかヤジる人はいないでしょう。
具体的にどんなかといえば、パスミスした選手に「何やってんだよぉ(怒)」 カバーリングが遅れた選手に「そーじゃねぇんだよ(怒)」 相手の選手が浦和の選手を倒したら「おまえ汚ぇぞ、コノヤロー!」 オフサイドを取り損ねた審判には「審判交代、審判交代・・・」の大合唱。 「プロの試合を観てるのだからダメなプレーにはヤジって当然」という考えの方も会場に多くなってきたようです。 しかし、前記の通り女子サッカーではヤジは御法度です。 理由は選手も審判もプロではないのだから。 なでしこブームのおかげで知名度は上がったのですが、選手たちの環境は実業団以下というのが現状です。 実業団なら母体企業の社員という身分が最低限保証されています。 多くの選手は昼に仕事をして夜はサッカーの練習という二重生活です。 だからミスしても甘やかせっていう話ではありません。 頑張っている人たちの腰を折るなってことです。 
女子サッカーのブーイングが禁止になったきっかけは、Lリーグだったころに中学生の選手に汚いヤジ(罵声)を浴びせかけてピッチで泣かしちゃったという事件がありました。 女子サッカーは2種登録でも出場できるのでいろんな立場の選手がいます。 これは、なでしこブーム前から観戦していた方は全員知っている話です。

 なでしこリーグだって勝負の世界ですから、チームもファンも真剣に取り組んでいることは間違いありません。 だからといって相手チームはライバルであっても仇敵ではありません。 女子リーグという狭い世界の中で切磋琢磨する仲間です。 そーいう“ヌルい”考え方が増えてきた観客のなかでは理解できないのも現実です。 それは特にJリーグの傘下にあるチームのサポーターには違和感があるのでしょう。 でも、一番困惑しているのはなでしこに憧れて観にいている小さな女の子たちです。 女子サッカなのでJリーグに比べ女子の観戦率が高いのですが、観客席でヤジ・罵声がするたびにびっくりして振り返る小さな子を結構見かけます。 その子たちは次世代のなでしこを支える子供たちです。 彼女らをがっかりさせないで欲しいのです。
ヤジを飛ばすのは2パターンです。 片方はお兄さんくらいの世代で、プレイの質の低さを見下すようなヤジです。 決まって「女子だからこの程度なんだよな・・・」っていう感じで、はなからお嬢ちゃんサッカー扱いです。 もう片方はお父さん世代で、少年野球を観に来ている父親のように「アレは違うコレは違う」とうるさいタイプ。 「そーやってオレが厳しく指導しないとコイツら(選手)は育たないんだ」とでも思っているようです。 そーいう方は自分の娘にもヤジって聞かせれば立派な大人になるとでも思っているのかな?

 たった千円の入場料金を払っただけなのに観客はどんな罵声も浴びせていいという権利を手に入れてるみたいです。 トップチーム(Jリーグ)の試合ではある程度のヤジも許容されていますが、3万人以上の“サッカーにとても詳しい人々”が同時に観戦しています。 そーいう場所で声を上げられない人たちが弱い相手を見つけてうさ晴らしをしに来ているのか?
以前は必ず行われていた女子サッカーのサポーターの行動に試合後のエールの交換があります。 これは勝ち負けに関係なく試合後に相手チームをコールしてエールを送り合うという風習でした。 相手チームも女子サッカーに取り組んでいる仲間だし、そのサポーターも遠くから応援にかけつえれきた同士だから。 レッズサポが試合後にアントラーズにエールを送るなんてあり得ないんですが、レディースの試合では普通にできていました。 男子はサッカーは戦争だとか言いがちですが、アメリカに勝ったなでしこジャパンの宮間選手の行動こそ女子サッカーのベースにある考え方だと思います。


 つぎの話題は5月6日の大宮アルティージャ対サンフレッチェ広島の試合での出来事です。 自分はベースが浦和サポなんですが、日程が合えば大宮の試合も観に行ったりします。 サポーター原理主義者には合点がいかないのでしょうけど、古くは大宮J2参入のころから大宮公園サッカー場に観に行っていたので自分の中ではセカンドチームの位置づけです。 先に言っちゃうと大宮のFW 富山選手と広島のGK 増田選手が激しく頭をぶつけて救急車で運ばれるという事故が起きた試合です。 試合は20分中断し増田選手は意識不明で動かせなくなりピッチ(芝生)に救急車が入るという珍しい事態になりました。 その後試合は再開されたのですが晴天だった空が突然の雷雨になったりで、最後までざわめきの消えない試合になってしまいました。
富山選手と増田選手の事故は一般のニュースでも報道されたみたいで知っている方も多いと思います。 ぶつかたのは富山選手がダイビングヘッドでシュートをしたときに飛び出したゴールキーパーの増田選手と接触していまいました。 両者ともぎりぎりのプレーだったので誰が悪いのでもなく「頑張ったゆえの事故」だったと思います。 このシュートは大宮の勝ち越し点になったのですが、一瞬上がった歓声は一転して静まりかえりました。 誰もが「二人はやばい当たり方をした」って気がついたから。 一番近くにいたノヴァコビッチ選手が審判より早く担架を呼んだのですが、両者とも頭を打っているので動かせない様子。 ここでマスコミでも話題になった大宮サポーターからの増田コールが始まりました。 それはコールリーダーの指示というよりも自然発生的に。 しかもコールリーダーが「みんなの気持ちはわかるが増田選手がまだ起き上がれないのだから、立ち上がれた時にコールしよう」と呼びかけてスタジアムにいったん静寂がもどり、救急車に搬送されるときに増田コールの大歓声になりました。 大宮サイドと広島サイド、スタジアム全員の増田コールには、今までサッカー場で経験したことのない感動がありました。

 大宮アルティージャの試合にはJ2参入の初年度から観戦してきました。 埼玉にはすでに浦和レッズという集客力のあるメジャーチームが存在していて、出遅れた感のある大宮は観客数で苦戦することになりました。 そのころのゴール裏には家族的な雰囲気だけど威圧感のないサポーターチームと、やんちゃ系を気取ってるが一般には受け入れられていないサポーターチームが30メートルくらいの間を開けて並んでいました。やんちゃ系の方々はレッズサポのような武闘派な感じの応援がしたかったようです。 家族的なサポーターの方々は「サッカー場は怖い場所じゃなく家族連れでも楽しめる応援ができる」をコンセプトにしていたようでした。 今のサポーターチームは家族的なほうが引き着いています。 当時はガラガラのゴール裏で新しい応援歌の歌詞をかいたプリントを配ったりしてみんなで歌おうと呼びかけていました。 レッズの試合ではあり得ないほどのフレンドリーな空気でした。
一応はレッズサポなので、最近の大宮の試合の観戦にはゴール裏は遠慮していました。 今回はゴールデンウィークなのでバック側のチケットが売り切れていたので、大宮のゴール裏にひさびさに行きました。 NACK5になってからは初でした。 今年の成績の良さ(現在1位)もあって、今季の最多入場者数になっていました。 当然、初めてサッカーを観に来た方々も多そうです。 なんと彼らは今も歌詞プリント配りをやっていたんです。 さらに、ゴール裏中心は歌を歌い続けるが「歌はちょっと・・・という方は手拍子だけでもかまいません。 自分にできることを無理しないで応援して下さい」という呼びかけでした。 Jリーグ創設以降、サポーターは海外の本場の雰囲気(フーリガン?)を作ろうと必死でした。 行き過ぎたオイタも時々の新聞沙汰もそーいう熱さの競い合いからきています。 そーじゃない家族連れの似合うスタジアムを目指したサポーターチームの努力がこの日に報われることになります。

 試合の話に戻ると、結局は再開後に得点は生まれず2対1で大宮アルティージャの勝利になりました。 試合後の整列がとけると広島の選手が大宮のゴール裏に挨拶に来ました。 広島の佐藤寿人選手が『お互いに傷を負ったと思いますし、それでも紳士的に対応をしてくれました。 お互いリスペクトするという意味では素晴らしいことだと思いますし、しっかりと感謝の気持ちを伝えなければと思いました。』というコメントをしていました。 このときに大宮サポーターから広島へのエールが送られたんです。 そして広島サポからも大宮コールが・・・当初5000人がいいとこだった観客数は13000人に、残留争いの常連チームが現時点で首位に、すかすかのゴール裏で歌っていた応援歌は大歓声にかわりました。 
この日、初めてサッカーを観戦した方は必ずまたスタジアムに来ることでしょう。 それだけの感動を作り上げた大宮と広島の選手とクラブ、そして両サポーターにエールを送りたいです。

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● COMMENT ●

大宮VS広島の試合はテレビのワイドショーで知りました。広島GKへのコールすばらしいですね。
たしか教習所たと思ったのですが、意識不明の人がいたらその人の耳元で呼びかけろと習った覚えがあります。完全に意識不明状態にさせないための行為だったと思う。今回のコールもそれに相当しますね。
もちろん、サポーターの枠を越え選手を心配し、応援したことが一番です。応援するときはめえいっぱいする、讃えるときは敵でも拍手を送る。Jリーグ20周年の年に起きた誇るべきサポーターの行為だと思います。

なでしこleagueでヤジですか(驚)。僕もL-league時代に、地元の大原学園(現パルセイロ)の試合観戦にちょくちょく行ってましたけど、ヤジを聞いたことは無いですね。逆に選手の言葉使いにびっくりでしたけど(汗)。試合相手に対するリスペクト、プレーする選手に対するリスペクトが出来ずして何がサポーターなんでしょうか。
そう言ったことは論外だし、一部の男子チームで十分だと思いますけど・・・・。

キャサリン さん、いらっしゃいませ。

ちなみに負傷した両選手は特に深刻なダメージはなかったので、しばらくして復帰できそうです。
大宮のサポーターは他のスタジアムに比べて家族連れが多く、ゴール裏にも小さい子供をよく見かけます。 その子たちにフェアなサッカーを見せていければ欧州には無い大宮独自の雰囲気を作っていけることでしょう。 20年のキャリアで欧州の伝統に追いつくワケがないのですが、せっかくだから欧州のナナメ上を目指せばいいと思います。 日本人はフェアな精神だけは世界でも誇れますから。
(フェアが嫌いなサッカーファンも多いんですけどね・・・)

K2 さん、いらっしゃいませ。

昔はヤジなんか無かったですよねぇ・・・
今でも選手のコーチングはよく聞こえますが、それ故にヤジも選手や審判にばっちりきこえているんですよ。
Jリーグに求めるモノをそのまま女子に求めちゃうのは無理があるんですよね。
それから望遠レンズで写真を撮ってる人が多すぎ!
どーいう目的かわかりませんが、彼女らはそーいう目的でサッカーをやってるワケじゃありません。


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