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2017-06

耐久レースの耐久力? - 2017.06.24 Sat

ル・マン24時間レースです。

 世界の3大ローカルレースはインディ500、ダカールラリー、そしてル・マン24時間レースです。インディ500はアメリカのインディアナポリスにあるオーバルコースをインディ・カーでグルグル廻る単純明快なアメリカン・レースです。佐藤琢磨さんが日本人で初優勝して話題になりました。インディカー・シリーズの1戦なんですが、アメリカ人にとってはこのインディ500のみスーパーボール級に別格の扱いです。
ダカール・ラリーは以前はパリ・ダカの愛称で日本でも馴染みのラリーでした。現在はアフリカが治安上危険過ぎるので南米ルートで行われています。もうダカール関係ないんですよね。世界3大レースといえばダカールラリーではなくてモナコ・グランプリを指すのですが、モナコ・グランプリはF1のスケジュールに過ぎないのでローカルレースではないでしょう。
そして何よりもヘンなレースがル・マン24時間レースです。世界耐久選手権WECの3戦目にあたる大会なんですが、WECの1~2戦はル・マンのための予行練習っていう感じです。

 ル・マンの歴史では過去にフェラーリ対フォード、ポルシェの黄金期などがあり、現在はハイブリット車の時代になっています。Cカー時代には打倒ポルシェ962Cとしてトヨタも日産も本格参戦しましたが、ポルシェを破ったのはジャガーやメルセデスで、日本勢で唯一マツダが1991年に総合優勝しています。バブル崩壊と共に日本車メーカーはル・マンから撤退しましたが、トヨタの社長にモリゾウが就任したおかげで2012年からトヨタが復帰するようになりました。
トヨタとしては2016年に中嶋一貴選手の「NO POWER ! 」が伝説のセリフになるゴール3分前で優勝から転がり落ちた経験があります。最終ラップ直前でトップだったトヨタと2位のポルシェが1分14秒差しかなく「栄光のルマン」を彷彿するような記憶に残る大会でした。リザルトは1位ポルシェ、2位トヨタ、3位4位アウディというとてもコンペティティブなレースだったと思います。
今年はそのリベンジということでトヨタはかつてないほど本気でル・マンに乗り込んできました。モリゾウさんのご厚意でスカパー24時間以上完全生中継、ネットでも無料で視聴可という大盤振る舞いです。24時間レースを24時間観ることができる時代が来るとは思っていませんでした。
そんなモリゾウさんも現地入りした御前試合だったんですが、結果はポルシェの3連覇という幕切れでした。トヨタは通算22回出場して今だ優勝なしという結果です。しかも今年は絶対に勝つという体制で臨んでいたハズでした。

 去年が「栄光のルマン」級の名勝負だったとしたら、今年のル・マンは希にみるしょっぱいレースでした。トップカテゴリーのLMP1クラスの出場が6台で、最初から1台はオマメ扱いでした。内訳はトヨタ3台、ポルシェ2台、その他1台です。2015年の14台、2016年の9台とエントリーが減り続け、近年のル・マンを引っ張ってきたアウディチームが完全撤退という寂しい大会になっちゃいました。何台出てもどうせ勝つチカラがあるのはポルシェとトヨタだけなんですが、レース大会というのはそーいうモンじゃありません。陸上で例えればスーパー陸上の100メートル男子にエントリーしている国がジャマイカとアメリカだけっていう感じです。陸上トラックは10レーンあるのに選手が5人しか並んでいなければ、観客はシラけちゃうと思われます。このエントリーしないというコトがこのレースの結果に影響しちゃいました。少数先鋭なエントリーだった今年のル・マンでしたが6台全部が壊れるという前代未聞のマヌケな結果に終わりました。

 トヨタは7号車の小林可夢偉さんのポールポジション奪取で始まりました。そうそうに8号車がモーターとバッテリーの交換で2時間のピット作業で脱落。7号車が偽マーシャル事件でクラッチ損傷でリタイア。直後に9号車が車線変更時後方確認不足で接触、首都高レベルの交通事故でリタイア。
ポルシェも序盤から2号車がギアトラブルで1時間のピット作業で55位まで後退。1号車はトラブルフリーでトヨタ勢を僅差で追走し、トヨタの自滅によってトップになりました。レースは翌日の朝を迎えて「さすがポルシェは壊れない」安心させといてのまさかの油圧低下でリタイア。この段階でカテゴリーが下のLMP2クラスのトップだったジャッキーチェンチームが1位というジャイキリ状態。ポルシェの2号車が性能差でまくり、わずか1ラップ差で総合優勝に滑り込みました。
総合2位はジャッキーチェンの唐草模様の38号車。3位も繰り上げで唐草の37号車でした。このチームは元アウディのドライバーだったオリバージャービスとジャッキーチェンの共同オーナーです。

 結果論ですが今回のレースで勝敗を分けたのはクルマの速さやドライバーの腕ではなくてピットクルーの仕事の早さでしょう。モーター交換に2時間かかったトヨタと、ミッション修理に1時間かかったポルシェのピット時間が明暗をわけました。そもそも耐久レースというのは壊れるような過酷なレースで壊れないクルマを作ってくる競技です。早くクルマを直すことが目的ではありませんよね。トヨタチームの驕りは3台体制だったからハイブリットシステムが壊れた8号車を、「ゆっくり直してコースに戻ればいいや」っていう気持ちでレースから除外しちゃったことでしょう。それだけ7号車が勝てると信じていたんでしょうけど。
トヨタは今回の結果を公式に「悪夢だった」と振り返っています。自分たちのクルマには勝てるチカラはあったが運を味方にできなかったということでしょう。モリゾウもへこたれていないようです。でもトヨタは運に左右されすぎっていう印象です。「運良く勝った」というのはアリですが「運悪く負けた」っていうのは勝負事ではダメでしょう。
もしLMP1クラスにアウディなり他メーカーなりがエントリーしていたら、そのクルマは遅かろうが
 
 繰り上げで優勝できたでしょう。ちゃんとレースができていたLMP2クラスは総合優勝のチャンスでしたが、LMP1クラスは性能に下駄を履かせてるので叶いませんでした。いっそLMP2クラスをトップカテゴリーにしたほうが偉大なるローカルレースという感じでいいと思うんですけどね。
今年のル・マンでもっともコンペティティブだったのはLM-GTE Pro クラスのアストンマーチン対コルベットの米英対決でした。最終ラップまで闘って最後に勝負に出たコルベットが玉砕して3位になっちゃったのですが、2位のフォードGTも含めて24時間レースをしていた「栄光のルマン」大賞に値する感動でした。コルベットこそグッドルーザーでした。
24時間レースの完全中継ってそんなモン観ていて飽きないのか?って思っていましたが、由良さんや二郎さんの耐久レースアルアルなどのダベ話は結構楽しいもんでした。貝島さんの話もなんか偉そうで面白いです。エイミーの間の悪さも臨場感というか・・・
全てのアクシデントは何だかんだで中継で観ていましたが最後にポルシェの1号車が独走してからはJリーグを観に出かけちゃいました。サッカーはチンチンに負けちゃったんですが、帰ったら2号車がトップになっていてありゃ?って感じでした。


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