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2017-05

デヴィ夫人の主張 - 2017.05.21 Sun

「ワイドナショー」のデヴィ夫人の持論について

 5月14日のフジテレビ系「ワイドナショー」にて、一ノ瀬文香さんが同性カップルの事実婚を解消したという報告のためゲスト出演していました。一ノ瀬さんは以前に同性どうし出結婚式を挙げたが、婚姻届けを提出するも受理されなかったというエピソードがありました。
前回のLGBT関連の記事で書いた小雪&裕子のケース同様に、芸能人レズビアンとしての発信者という立場でもある方です。破局は一ノ瀬さんとパートナーだった方の両ブログで公表したとのことで、理由は男女間でも同性間でも別れるときは別れるもんだっていうことらしいです。そもそも同性同士が婚姻届けを出すということだけで、一般の人から観ればパフォーマンスや売名行為と受け取られたりします。同性婚に批判的な見識の方々には「どーせお遊びの延長でしょ?」とか「ほーら言わんこっちゃない」っていう意地悪な声もありがちです。
気になったのは一部の報道で一ノ瀬さんが同性事実婚についての、自叙伝的な本を出したことが破局のきっかけのような記事も見ました。それだと当事者同士の中でもコンセンサスを得られなかったという可能性があるので、その状態でマジョリティの人たちに理解を求めるのは難しい印象です。

今回のテーマもLGBTの現状の厳しさについてです。放送で観た方やスポーツ紙発信のニュース等で知った人もいるでえしょうが、「ワイドナショー」にてデヴィ夫人の発言が物議をかもしました。自分は観ながら「これはネット炎上案件」だなって思ったくらいです。
簡単な経緯は一ノ瀬さんの同性カップルの破局についてのニュースで本人登場形式でゲスト出演。松本さんらコメンテーターが同性婚などの経緯を質問してる中、出美婦人が喰い気味に「私は同性の結婚なんか反対です」と持論?を発表。一ノ瀬さんは“いつも”裕子さんたちがテレビで呼ばれた時に質問されるような定型のLGBTの説明をしようとしていたのに、同性の結婚を認める・認めないという議論になっちゃって困惑していました。一ノ瀬さんも東野さんもまさか“そこから話さなきゃいけない”とは思っていなかったようでした。こーいうテレビの場でにLGBTの方が出演した場合に、マイノリティの側の代表者が絶対にやってはいけない“声を荒げる”シーンもちょっとだけありました。このデヴィ夫人と一ノ瀬さんの言い争いは、小雪&裕子さんやまきむぅさんたちがメディアでLGBTを説明する時に浴びせられてきた不毛な議論です。
「ワイドナショー」自体が個人の見解を述べるバラエティー番組としてるので、デヴィ婦人の個人の見解を述べる姿は番組的に正しいことです。出演者が6人いて本気で同性婚を認めない人が1人いるっていうのは、実社会でのLGBTへの認知度としてはバランスの取れた構成かも知れません。しかしこの番組はゲストに対立軸を作らせて喧々囂々させるよりも、まったりとした空気で言い捨てるのがウリだから今回の緊張感はさすがに想定外だったみたいです。
さすがに報道やネットの意見ではデヴィ夫人の発言に対する苦言が多く、逆張りな正義感で「デヴィ夫人よく言ってくれた」っていう応援は見かけませんでした。ネットだとこの「デヴィ夫人がLGBT差別?」のくだりだけが取り上げられています。その前にもフランスの新大統領マケロンの年の差略奪婚にフランス人にとってはゲームとか、アランドロンとヤっちゃった発言などデヴィ夫人節が炸裂してました。この状態でも明確に北朝鮮擁護の立場をとるあたりにブレないというか信念を曲げない人なんだという印象です。


 反LGBTな意見や同性婚を認めない人の意見には共通の特徴があります。デヴィ夫人の意見は『同性婚では子供が産めない。おしべとめしべも一対だし、同性婚は自然の摂理に反してる。そんな結婚を認めたら社会がメチャクチャになっちゃう』ということです。このご時世でこれだけのLGBT批判はなかなか観ることがありません。これは典型的なLGBTの嫌いな人の言い方です。
今回のデヴィ夫人の発言が正しいかどうかよりも、何でこの議論はいつもかみ合わないのか?を考えることで問題点が見えてくると思います。では議論になった時のLGBTが嫌いな人の主張にはどんな特徴があるのでしょう。

LGBTや同性婚に対して否定的な意見を叫ぶ人の特徴

1 原理主義(そもそも論)が好き

2 知人にLGBTの人がいないのに「私はLGBTの人を知っている」

3 当事者ではないのに他人事に対して妥協案を認めない

1の原理主義はファンダメンタリズムのことですが、砕けて言えば「そもそも論にこだわる考え方」っていう感じです。特定の宗教も方々には「そもそも、中絶なんてもってのほか、ましてや同性愛なんて神への冒とく」という時の「そもそも」です。何故そもそもなのかといえば「そう書いてあるから」というのが理由です。無宗教派であり真言宗の檀家である自分には「それは君達の信じる設定でのハナシでしょ?」って思うので、その設定でない人にとってはそもそもでも何でもありません。
宗教上の原理主義のそもそもに、生物は子供を産み育てるという生殖学のそもそもが加わります。そして二つのそもそもが「人は子供を産み育てるために生きている」ということになって、そうじゃない人は欠陥があるという彼らの設定になっちゃいます。こーいうイビツな考えがどうしてマジョリティになるのかといえば、ヨーロッパやアメリカ大陸では生活のベースにその宗教があるからです。日本人はあまり宗教を生活の規範にしていないので欧米の人とはイメージが違うようです。
真言宗にはこの生殖にたいするレギュレーションはありません。日本でLGBTを議論する場合は宗教上の理由での発言は少ないのですが、男女のセックスこそが正しい生殖というそもそも論は多いです。

2の「私はLGBTの人を知っている」というのは今回の番組を観ていて気がついたことです。デヴィ夫人が「私のまわりにも男性同士のカップルがいますけど・・・」って言ってました。知り合いに同性愛者がいるというアピールは「あなたはLGBTの人のことを知りもしないで批判してるだけでしょ」っていうツッコミに反論しちゃってるだけみたいです。本当に友人の中に同性愛者がいるのならあんなにキツい発言は出来ないでしょう。おすぎさんと共演したことがあるレベルで私のまわりって言ってるのかもしれせん。これに似た状況ではサッカーの戦術議論で「シロート意見が何になるんだよ」という売り言葉の返しに用いられる「オレは元サッカー部、経験者ですけど何か?」というもの。このサッカー経験とまわりにいる同性愛者は似てると思います。

3の当事者ではないというのはLGBTを批判している人は、LGBTとはまったく関係のない生活をしている人だということです。批判してる人たちが過去に同性愛者から嫌がらせを受けたとかは聞いたことがありません。この番組でも一ノ瀬さんはデヴィ夫人に喧嘩を売ったわけじゃないし、ましてや同性愛を迫ったわけでもないでもありません。LGBTの人たちの多くは人類をLGBTが支配する世の中を作るような野望はありません。むしろほっといてくれっていうスタンスです。その中でLGBTの存在自体を否定しないで欲しいというのが希望でしょう。
また「デヴィ夫人の言い分も判るけど、そうじゃない人だっているでしょ?」という例外も認めてくれません。その片寄った意見を追求されると「結婚は子供を産むためにするのが正しい行為」という極論を言い出しちゃいます。この部分に子供を産めない事情の夫婦からの抗議が殺到したようです。
結婚を公表した阿川佐和子さんはさすがに子供を作る目的で結婚したんじゃないでしょう。なんか老後の保障みたいなコメントでした。是非ともデヴィ夫人を「サワコの朝」に呼んで欲しいですね。


 何でこんなにも意見が合わないのかといえば、同性婚を否定する人の意見のベースは『本来の生物のあるべき摂理に反する、神様が許していない、司法が認めていない、同性愛がキモい』ということで、科学的、宗教的、法律的、心情的に否定していることになります。LGBT を否定するということは、相して思想的に反対ということです。
対するLGBT当事者なちの主張は『一般的に認められてる権利をLGBTにも認めて欲しい』ということだけです。実際はデヴィ夫人レベルの原理主義者に理解してもらおうとは思っていないでしょう。この『LGBTの権利』というのは行政サービスのことです。
要するにこの議論は思想VS行政サービスという図式になります。思想とはその人の考えのことで、行政サービスとは役所にお願いするようなこと全般です。たとえば生活保護の支給では「働かないヤツに金を出すのは不公平だ」とか「自己責任だろ」という厳しい考え方の人は結構います。でも事情はそれぞれだが困窮している現実をフォローするのが行政サービスの仕事です。水害などが起こった場合に「水害の原因が解明出来なければ援助は始められない」というのはマヌケな感じでしょう。原因の究明はコメンテーターたちの知識欲を満たしますが、被災者には関係無いことです。
現在、国会で紛糾している皇室典範や女系天皇問題も思想VS行政の議論です。今上天皇が自ら高齢で執務に滞りがあってはならないということでの退役を希望しているのに、歴史上、慣習上、法律上認められないのでどうしようか?って議論です。陛下の公務が辛そうなのは国民全員が共通して認識しています。でも話が進まないのは「自分の思想に合わない(納得できない)」人たちが抵抗するからです。彼らもデヴィ夫人同様に「こんなことを決めちゃったら皇室がメチャクチャになる」って思っているんでしょうね。
要するに国や自治体が同性婚を認めたとしてもデヴィ夫人の行政サービスにはなんの影響もないんだから口出ししないでくれってことです。そもそもデヴィ夫人はインドネシア人だから!


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