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2016-04

何で出来ないの?問題 - 2016.04.29 Fri

 先日、埼スタへJリーグの浦和レッズ対ベガルタ仙台を観に行った時に震災の義援金募金をして徳を積んだっていう記事を書きました。 募金したっていっても女子プロゴルファーの大山志保さんのようなパワフルな寄付だったら、何度でもそのネタで記事を書くんですけどね。 そもそもゴルフという競技が徳が高くない人はいくら頑張っても上手にならないんでしょう。 庶民には庶民なりの徳の積み方を考えるのがベストだと思います。

 この日、埼スタで募金活動の応援をしていたのが去年現役を引退した鈴木啓太さんでした。 半日で450万円以上あつまったんですが、そのうち300万円分くらいは啓太人気によるものです。 啓太は日本サッカーのベースを築いた元日本代表監督のイビチャ・オシム氏が「水を運ぶ人」と評価されていた選手でした。 浦和の女子人気(オバサマ人気)を長谷部誠と二分していた選手です。
浦和つながりでいえば4月20日にシドニーでACLグループステージ突破を決めて日本へとんぼ返り、24日には川崎フロンターレと首位攻防戦を制した翌25日。 西川選手、槙野選手、李選手、大谷選手ら4名とクラブスタッフとヴィッセル神戸の選手とで熊本市へ訪問、ロアッソ熊本と協力して支援やサッカー教室などをしてきたとのこと。 槙野選手はとくにスタンドプレーと揶揄されがちですが、この日程で熊本へ行くのはなかなか出来るモンじゃありません。 サポーターとしてはそーいう選手たちが誇らしくもあり心配でもあるんですが、善行で気を張っているのは良い結果を呼び込みそうなのでサポーターは応援するのみですね。

 多くの善意によってこの窮地を乗り切ろうって頑張っていますが、善意を集めてもそれを上手に活用しなければ問題の解決につながらなかったりします。 いくらチカラを込めても効率よく伝達する方法を持たなければ威力を発揮できません。 押しつけられたチカラがむしろ被災地や当事者たちを怒らしちゃったりすることもあります。 感謝するのも怒るのも被災地の人たちのニーズによるんですけど、それを遠く離れた東京で怒ってる人たち(コメンテーター)がちょっと気になりました。 該当するコメンテーターはたくさんいると思われますが、自分がたまたまラジオで聴いていた山田五郎さんの意見を採り上げてみます。
ラジオ出演は21日で「1週間たって救援物資が滞っている」ということについてのコメントでした。集まった物資が被災者に届いていないことにたいする意見です。 内容はうろ覚えなんですが「何故、震災を繰り返してるのに同じことをくりかえすのか?」とか「国、県、市町村、消防などでシステムを確立して当然でしょう?」っていうことでした。 「支援物資を送る側はなにを送ればいいのか判らず、受け入れ側もそれを送られても困る」っていう事態になっていると指摘。 これはいつもの五郎さん節なのですが、ラジオを聴いていて引っかかったのは「現地に窓口を作ってここはこう、あそこはこうってやれば済むじゃないですか」っていう意見と、の後に「何でこんぐらいのことが出来ないのか?って思いますよね」っていうコメント。 強啓さんの「被災者は何がどう不自由なのか?どうして欲しいのか?が見ていて判らないんですかね?」っというコメントに「情報を集めて整理して全国に発信する所が多分ないんですよ」って言い切っちゃってました。 「地震が起こる前から誰が何をするという役割分担が出来てなきゃおかしいですよ」

 「被災地の支援体制の不手際の対する意見」は正論といえば正論の嵐で、今回は正論を判りやすく説くのが上手な五郎さんを例に出しました。 しかしテレビやラジオなどの報道番組では、ほかの多くのコメンテーターからも同様の正論を耳にしました。 五郎さんが理解出来ないっていっていた物資の滞りが何で起きちゃうかといえば、それは現地が被災地だからで物資の仕分けをしてるのがシロウトだからです。 報道によると熊本市内の競技場を物資の保管基地にしているけど1日100台のトラックが来て荷を下ろすのに精一杯、在庫管理が出来ない状態」とのことです。 自分が最初に就職した商社は配送センターも持っていたので新米の1年は営業で入社しても配送部に配属されました。 日々入荷するトラックと戦う毎日でしたが、この作業のつらさに耐えられずにやめてく同期もいました。
支援物資というのはボランティアなんですがやってることは物流です。 それを「マニュアルを作っておけば出来るはずだ」って言い放つのはどうなんでしょうかね? 佐川やヤマトが長年かけて構築したノウハウを市町村が何でできないの?って言ってることでしょう。 実際に荷下ろしで汗をかいたことがない人は、データとシステムで物資が配られるハズって思うんですかね。 誰が考えたって必要なのは情報よりもホークリフトなのに。

 これが震災発生から3ヶ月が経とうとしているのに一向に物資が被災地に届いていないとか、今だの何百人もの被災者が水の配給に列を作ってるのなら大問題でしょう。 実際に物資が届かなかったことで亡くなったという事例は聞いていません。 前震から1週間、その後に起きた本震から5日目の段階で現地のい対応に「どうして出来ないの?」はないんじゃないのかな? ラジオを聞いていた時のニュアンスは「バカじゃないの?」って感じでした。
似た事例で記憶にあるのは、14日の地震発生の翌日に政府が熊本の避難者が屋外に避難していることに対して「全被害者の屋内避難」の方針を発表し、熊本県知事に「現場は判っていない」って怒られたっていう話です。 これも永田町というセーフティーな場所から「青空避難所」という体裁の悪い感じをなんとかしたかったんでしょう。 ココで議員さんたちの発言がきっと「どうして(室内避難に)出来ないの?(バカなの?)」
何も全員が現地へ行って真実を伝えろっていうことじゃありません。 むしろ必要数以上の人は行かないほうがいいんじゃないのかな?って思います。 それぞれが分相応の徳の積み方でお手伝いしたり、支援したり、観光したりとできるコトをすればね。 おにぎりを配ってる支援者に向かって「おにぎり配ったらお茶も用意するのが常識だろ!」って怒鳴ってる被災者っていうのは想像出来ませんよね。 でも東京のスタジオでは「現地はおにぎりだけ配ってるんですよ。 おにぎりを食べたらお茶も飲みたいってちょっと考えたら判ることですよね」っていうコメントが普通に出てきちゃいます。 芸能人がSNSにお弁当を上げてるのを不謹慎って叩いてるのとレベルが一緒って印象もありますよね。

 五郎さんがさんざん文句を言っていた「支援物資を送る側はなにを送ればいいのか判らず、受け入れ側もそれを送られても困る」という問題はじつはとっくにシステム化されているんですよね。 27日の読売新聞の夕刊に「自治体、ネットで要望共有」という記事がありました。 これは政府と熊本県の対策本部をタブレット端末を使った支援システムでいわゆる震災版POSシステムです。 開発は日本IBMで東日本大震災でも導入されたシステムです。 これは既存のシステムなのに五郎さんがチェックしてなかったのは意外です。 「こーいうのがあるんですよ」が口癖なのにね。
それでもこのシステムを使うというのが2週間後からっていうのが被災というタイムスケジュールが独特だからでしょう。 地震直後は身の安全の確保、負傷者の救護。 そして不明者の捜索、被災者の水、食の確保。 そしてライフの確保。 初期に役立つのは情報よりも知識です。 地震や津波への知識やサバイバルな知識のほうが何人の被害者がいるというようなデータよりも重要です。 東日本地震のときは津波への知識の差がそのまま逃げる速さの差となってしまいました。 今回の熊本地震でも最初の揺れ以上の余震は来ないという地震の常識のため、本震の時に建物の倒壊などで前震以上の被害者を出してしまいました。 本震、余震という地震学のハカセ達が言っていた知識が間違っていたことになります。
さらに車中避難者がエコノミークラス症候群にかかってしまい、死者まで出してしまいました。 これは水を届けられなかったのではなくて水を飲まなきゃ危ないという知識が届かなかったための悲劇です。 震災前からみんなが常識のように知ってたら起きなかったんでしょう。

 震災から2週間が経ち、改善されていない部分もあれば改善されつつある部分も出始めたようです。 当初地震が専門のハカセ達が余震に対して「この地震はどうなるのかもう判らない」というサジを投げた発言をしていました。 これは科学者が「地震について研究していましたが、本当はよく判っていないんですよ」って初めて認めたコメントでした。 そもそもここは安全とか、次はこういう地震が来るとか、これは活断層じゃないとか、日本の行政も司法もこの地震の専門家と名乗るハカセ達の意見に従って判断をつけてきたんです。 この人達が判らないという判断をしてたことが今後の震災対策を根本から変えるチャンスになるかもしれませんね。

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