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2015-12

信仰としてのサーガ - 2015.12.26 Sat

「スターウォーズ フォースの覚醒」です。

 世界同時公開になったばかりのスターウォーズの新作です。 当然?ながら自分は観に行っていませんし、今後も観に行くつもりもありません。 だいたい映画の記事を書くときはこんな感じなんですけどね。 観てないのでネタバレは無いんですけど「さぁ、スターウォーズを観に行こう!」っていう方々には向かない内容なのでご注意ください。
自分のスターウォーズキャリアはルーク編のエピ4と5は日テレの当時の放送で、エピ6は映画館で観ました。 アナキン編のエピ1、2、3は数年前にやったBS一挙放送を撮りだめして1、2を観ました。 エピ3はまだ観ていません。 理由は観るのが面倒くさくなっちゃったからです。 新シリーズのエピ7がテレビ初放送ってなったら観なきゃいけないんですが、すでにエピ1、2の内容をまったく覚えていないんですよね。 むしろ1,2を観てるときから内容が理解できていなかったようです。 「考えるな、感じろ」っていうストーリーだったと思うんですが、考えないようなお話をわざわざ観たいとも思わないですし・・・

 スターウォーズってそもそも特撮映画の歴史を変えた作品で、モーションコントロールカメラで精密な合成映像ができるようになった画期的な作品です。 時代はY.M.Oがピコピコした曲をヒットさせたりしていて世界的にSF感がブームになっていました。 景気も良かったので「新しいモノには飛びつこう」っていう機運でもあったのでスターウォーズは大ヒットしていました。 同時期に「さらば宇宙戦艦ヤマト」が公開されていて、子どもたちの目はヤマトのほうにくぎづけでした。 のちにスターウォーズはテレビで観るんですが「デススターより白色彗星のほうが凶悪じゃん」っていう感想でしかありません。 むしろ「デススターの急所?の穴に爆弾を入れれば勝ち」っていうアニメっぽいストーリー(今回の唯一のネタバレ)に、子どもながら「こんな子供だましな映画にだまされるかよ」っていう思いはありました。 でも、お姫様好きだったのでレイア姫だけは気に入っていました。 当時の日本アニメやマンガでは日本にはお姫様がいない事情なのか、お姫様キャラのいいのが少なかったんですよね。 お姫様=誰かの娘っていうレベルのキャラづけだから。
ルーカスはこの段階からスターウォーズは全9話の超大作になるって言っていました。 後に全6話に下方修正されるんですが、その6話目に当たる「エピ6 くまちゃん編」で完結ってことでした。 くまに釣られて劇場へ観に行ったのですが、一緒に行った女子がまったくSFスキル・ゼロなので「何で?何で?」の質問大会でした。 彼女はくまちゃんが観たかっただけでしたし、自分もエピ5を観てなかったレベルでした。 話の対極はデススターの穴が熊ちゃんの星にかわっただけなんですよね。 この作品あたりでうっすらと親子の確執問題が出てきます。 ザビ家とシャアの確執とかは一年戦争というストーリーの彩りとして出てくる分にはいいのですが、確執をメインテーマにしちゃうと別のい作品になっちゃいます。 銀河系の戦争の中でたまたま「父ちゃん」「息子よぉ」っていうのはアリですが、それがメインになっちゃうと銀河戦争ではなく家庭裁判所でやれよって感じですよね。

 しばらくして心機一転したスターウォーズはまさに一新したような映像とストーリーです。 もうくまちゃんっぽいバカさはなくなり、主人公もぱっとしないお坊ちゃまキャラのルークから大人気のダースベイダーに変わっちゃいました。 ストーリーの基軸もより政治的な話が多くなり、もうハンソロとチューバッカのコント的な痛快さがウリの娯楽SFではありません。 スターウォーズが銀河系大戦争の映画から主要人物たちの生い立ちを描く映画に変わっちゃったようです。 このふたつは似ているようですが視点を変えるとまったく別モンの作品になっちゃいます。
最初に公開したルーク3部作は映像のアドバンテージがありました。 しかしアナキン3部作のころにはエイリアンやターミネーターなどの映像も相当スゴいことになっていたので、スターウォーズが特撮映画として特に優れていると言うわけではなくなっちゃいました。 映像でスゴいって思わせられたのはくまちゃん編の森の中でのスピーダー(エアバイク)アクションまででしょう。 じゃあこのお話って面白いのか?っていう部分になりますが、面白いと思うかどうかは人それぞれです。 でも世界中が面白いって思うほどではないって思っていました。 漠然としたイメージですがスピルバーグはセリフを面白くするセンスがあるけどルーカスにはあんまりお笑いの素養が無いって思います。 二人が組んだレイダースはセリフや仕草が面白かったんで、そう思ったんでどね。
映画評論家の町山さんの受け売りですがスターウォーズってルーカスとルーカスの父親との確執という極めてプライベートな私怨が物語のベース(テーマ)になってるそうです。 だから家とか世襲とか親子で闘うとか、銀河系戦争とはかけ離れたスケールの小さい物語なんでしょう。 親子の確執がテーマのストーリーが許されるのは中学生までです。 成人すれば親とは違う人格として世の中へ出ていくのですから親子の葛藤なんて何時までも言ってられません。 逆にいい大人なんだから「いつまでも親を憎んでんじゃねぇよ」って感じです。 そーいう話が好きな人も結構いるとは思ってましたが、そんなストーリーを世界中の人々が待ち望んでいる現状がどうしても理解できませんでした。 サーガ系のファンタジーが中高生にウケるのはテーマが世代にあってるからだろうし、自分のサーガ嫌いやファンタジー嫌いもストーリーの中のこだわってる部分に共感する気がないためだと思います。
この「なぜスターウォーズはこんなにも人気があるのか?」という永遠でありどーでもいいともいえる疑問の答えを先日偶然にも見つけちゃいました。

  

 新作の「フォースの覚醒」が世界同時公開された翌日の土曜日、ジェーン・スーさん(謎の国籍の日本人)のラジオ番組に宇多丸さん(有名ラパッパー)がスターウォーズを一つも観ていないスーさんへスターウォーズとはなんぞや?を説明していました。 「スターウォーズとは宗教なんです」と・・・
信者(ファン)はスターウォーズを信仰していたんですが、どーもアナキン3部作の教義が信者の中でも評判が良くない。 そこへ新作では聖書に新しい項目が書き加えられたという解釈です。 今までのどんなスターウォーズ作品論を読んでも腑に落ちなかったことが信仰なんだから・・・で全て理解できました。 なんだ信じてるだけなんだから彼らにとっては面白いかどーかなんか関係ないんじゃん。 自分は面白いかどーかの話しかしてこなかったので「面白いかどーかじゃねんだ」って言われちゃうとぐうの音も出ません。 しかし今回の作品からディズニーの企画で始まったのだから、ファンが信じていた神様が変わるくらいに別モンのスターウォーズになっていくことを信者は覚悟しておいたほうがいいでしょう。 最高預言者たるジョージ・ルーカスが記した9部作の経典を、ディズニー教会は否決して完全に追放したようです。 新たな預言者にJ・J・エイブラムスを据えてこれからのスターウォーズはディズニーの興行の管理下に置かれることになりました。 宇多丸さんはラジオではノリノリで終始「フォー」と叫んでました。 そんなスターウォーズ信者たちにとって、信仰って何なのですか?って聞いてみたいです。 自分のような無宗教者には理解しにくいです。
信者の中にも初回からタイムリーに信仰してきた「作品と同世代」の信者と、信者の布教活動に乗って「旧作品を一気に観た世代」に別れます。 若い人たちにとって生まれる前の話をされちゃうのはいかんともし難いようですが、信仰が強いのはたいがい新しい世代の信者たちです。 彼らはルーカスの起こした奇跡を体験してきたのではなく知識として手に入れたから、宗教論のようになってくると学習したスターウォーズ論がスゴいから。 怪獣でいえばゴジラを最初に観た先輩の世代は「アレはぬいぐるみだったよね」って笑えるんですが、DVDで怪獣を観まくった世代は「あの特撮技術のなんたらが・・・」ってまくし立てられます。
スターウォーズシリーズは前作が微妙に忘れかけるころに新作を出してきて、色々リセットしながらも更新されていくんでしょうね。

 信者の多さでスターウォーズと競っていた「ハリーポッター」ですが、あっちも児童書の魔法小説なのに不思議なほど世界でウケちゃってました。 しかしエマ・ワトソンが大きくなってお姉さんっぽくなっていくにつれて、多くの信者たちが目を覚ましていくという悩ましい展開になっていきました。 ハリーはいつまでも坊ちゃん顔なんですが女の子は成長しちゃうからね・・・

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