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2013-11

アンパンマンの最終回 - 2013.11.07 Thu

漫画界の最長老でアンパンマンの作者で知られる漫画家のやなせたかしさんが10月13日、心不全のため東京都内の病院でお亡くなりになりました。 享年94歳。

 今年になって5度目の訃報記事です。 今年亡くなったマンガ家で把握できた方だけでも、西ゆうじさん いわしげ考さん 匣咲いすかさん 佐渡川準さん やなせたかしさん 風間やんわりさん など。
インパクトがあったのは風間やんわりさんですかね。 ギャグマンガ家~肝機能障害という“いかにも”って感じが悲しいですね。 でも正直いってやんわりさんのマンガ事態はそんなに熱心に読んでいなかったので、記事に書くほどの知識もありません。 志半ばでの病死も辛いですが、自死というのも切ないです。 「才能勝負」の世界で生きてる方々なので素人風情がどーこー言えるモンでもありませんが、毎年のように病死と自死が続いちゃうのは業界も考えなきゃいえない問題を抱えてると思います。 ただただ、お悔やみ申します。

 気を取り直して本題のやなせたかしさんです。 訃報記事で「気を取り直して・・・」というのもナンですが・・・
やなせさんは去年からぼうこうがんで入院していたんですが病床でも仕事を続けて、まさに生涯現役を貫いての大往生でした。 したがって、今年亡くなったほかのマンガ家さんたちとは印象が違って「おじいちゃん、お疲れさま」っていう感じでしょう。 日記で取り上げた天野祐吉さん80歳や岩谷時子さん97歳、川上哲治さん93歳、山崎豊子さん88歳など10月は大往生のニュースが続いたようです。 季節の変わり目や台風による気圧の変化ってことでもないんでしょうけどね。 中でも10月28日にお亡くなりになられた小林彰太郞さんが感慨深いです。 自分にとって“編集長”という呼称だとそれは小林彰太郞さんを指すくらいです。 とっくに編集長を勇退されていたんだけど小林編集長という肩書きが固有名詞のように。 イギリスがポール先生ならば日本が小林編集長でしょう。 両御大とも天国に召されてどんなクルマ談義をさかせてるのでしょう? その記事を読んでみたいですね。

 うっかり話がやなせさんから離れてしまいましたが、実のところ自分は「アンパンマン」って観たことがないんですよね。 「だいたいこーだろうな・・・」っていうストーリーのイメージはあるんですけど、1話まるまる観た経験がありません。 だからばいきんまんがなぜ地球侵略を目指すのか?とか、他のパンの奴らの頭もすべてジャムおじさんが作ってるのか?などの情報がありません。 ジャムおじさんのところの従業員が女性(バタコさん)だったとか・・・
漫画界の最長老で社団法人「日本漫画家協会」の理事長もつとめていました。(現、理事長はちばてつや氏) でもやなせさんがマンガ家だったっていうイメージはあまりなかったです。 アンパンマンも年齢的にまったくかすっていませんので、この作品が絵本なのかマンガなのか実物を見たこともありません。 KUJIRAさんのお話のときにも書きましたが絵本に対する知識に乏しいんですよね。 アニメも何チャンネルでやってるのやら? 知ってるセリフは「ばいばいきーん・・・」くらいです。


よく知らないけどドキンちゃんを描いてみました。

 アンパンマンでスゴいと思った出来事があります。 ウチの近所のマルエツでお買い物をしていたとき、食料品売り場で床に転がる幼児とソレを引きずりながら歩くお母さんを見ました。 彼(もしくは彼女)は絶叫しながらゴキジェットされたGのように肢体をバタつかせていました。 なかなかなだだっ子ぶりで微笑ましかったのですが、絶叫のセリフが「アンパンマン買ってぇ~」だったんです。 「アンパンマン、そこまで欲しいか?」って感動したのを覚えています。 自分はお店で泣きながらだだをこねた記憶がありません。 親も「お前は外で迷惑をかけない子供だった」と証言してました。 
なんでもかんでもアンパンマンを渡しとけば間違いないので、そーいう面では親御さんも簡単でいいようです。 そーとー面倒くさいでしょうけどね。


    たぶんヒロインのメロンパンナちゃん。

 やなせさんがアンパンマンで伝えたかったことは単純明快です。 「子供にひもじい思いはさせたくない」ということです。 アンパンマンが頭をちぎって食べさせるのは、「最低限の食べ物は分け合おう」というメッセージです。 これはやなせさん自身の戦争中に体験した飢餓からきているとのことです。 正義の味方は「まず、食べさせること。飢えを助ける」わかりやすいですね。 
子供向けの作品に必要なのは「ひねらない」と「抽象化しない」だと思います。 べつに子供を見くびっているワケではなくて、真っ直ぐに吸収する時期には真っ直ぐに伝えたほうがいいです。 アンパンマンではアンパンチやアンキックといった暴力技を多用するストーリーなので、仲良くとかケンカしないなどという絵空事がテーマとは思えませんね。 ましてや正義とか友情とか大人は取り入れたがりますが、身の丈にあったテーマで十分だと思いますよ。 子供がやなせさんのキャラを好きなのは「食べ物+マン」という幼児の最大の関心事だからでしょう。 自分の子供時代も愛と友情と食べ物が全てでした。


手間かけたわりにクオリティーが低いですね・・・

 やなせさんの訃報の後、各メディアでお悔やみの報道がなされました。 不勉強な自分はそこで初めてやなせさんの人となりとか、名曲「手のひらを太陽に」の作詞家だとか、昔はエロマンガを描いてたとかを知りました。 藤子F不二雄さんが亡くなったときには妙なドラえもん信者がドラえもん論を語っていた記憶があります。 社会人類学の学者とかコラムニストとか。 「ドラえもんのストーリーにはどーいう意味が込められてるのか?」みたいな。 今回のお悔やみの中ではアンパンマン論を語る人があまりいませんね。 やなせたかしの人生について語る人を多いけど、アンパンマンの作品論を語る人って見かけませんでした。 それだけ子供向け作品だったということでしょう。 それはスゴいことだと思います。 子供たちが応援しているアンパンマンがアンパンマンの全てだから。

 やなせさんが亡き後、アンパンマンはどうなっちゃうのでしょう? 11月に「アンパンマンとリンゴぼうや」という作品が遺作として出版されるそうです。 病床で視力も落ちてしまった中、それでも生涯現役を貫いてできた作品ですね。 では、これが最後のアンパンマンなのでしょうか・ たぶんアニメ等では永遠に続くことでしょう。 個人的な意見では原作者が亡くなったらスパっと終わらせる潔さをよしとしますが、利権等あるので打ち切りという選択はありえないでしょう。 こうして作者が亡くなると永遠に最終回が来なくなるんですよね。 でもアンパンマンには最終回が必ずあります。 どんな子供でも、やがてアンパンマンを見なくなる時期が来ます。 お菓子売り場やおもちゃ屋さんの前で泣きながら叫んだコトすら忘れちゃうでしょう。 「もうアンパンマンなんて見ないよ」って言った時がアンパンマンの最終回です。 そして、いつか彼らも結婚し子供が出来たらくり返すんでしょうね。 マルエツで泣きわめく我が子を引きずりながら・・・

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