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2012-02

光の国からぼくらのために - 2012.02.11 Sat

昨年の12月1日、内山まもるさんが逝去なされました。

このブログは当時まだ準備中のため訃報記事を書くことができませんでした。 ブログのスタートがお正月だったので、亡くなったとかお悔やみとかもナンですし・・・ 四十九日も過ぎて今さらなんですがご冥福をお祈りいたします。

 それはそれとして自分も訃報はネットで知ったのですが、一般の方々の内山まもるさんへの思い出が自分とかなり違うことに気づきました。 多くのマンガファンの認識は「 ザ・ウルトラマン 」の作者の人というようでした。 一般のネットのニュースでもマンガ版ウルトラマンの作者として扱われていました。 町山智浩さんも彼の描いたウルトラマンがどれだけ素晴らしいかを力説していたので代表作には間違い無いのでしょう。 こんな日記を書いるけど、自分には内山さんとウルトラマンが結びつきませんでした。 幼児期から怪獣やら変身やらには興味がなかったし(むしろ嫌いだった)最初に観ただろうキングギドラの映画も「何がおもしろいんだろう?」って印象でした。 コロコロコミックも一度も触ったことすらありません。 多くのコメントがウルトラマン関係か「リトル巨人くん」に集中していました。 享年62歳のベテランマンガ家の思い出がウルトラマン?っていう違和感でいっぱいでした。 せめて「 番外甲子園 」とか思い出してくれって感じです。 一番ヒドイのは内山亜紀さんと混同しているコメントでした・・・

 自分にとっての内山まもるさんは「 こんな女と暮らしてみたい 」以降の劇画作品です。 基本は骨格はイイがやさおとこの主人公が無理めな美女といい思いをしながら、権力(政治家やらヤクザやら)との事件に巻き込まれるお話です。 活躍の場がコロコロから劇画誌やゴルフ誌に移りました。 ここはマンガを高く評価するマニアも怪獣ファンもいないジャンルです。 面白いかどーかだけで評価され、しかも誰も「面白いよ」って言ってくれないサイレントなジャンルです。 すぐにジャッジされる少年マンガとは別に、ここで一線に居続けるのは高く評価されるべきでしょう。 「 こんな女と・・・」はもう単行本を手放しちゃったんですが、初めて買った内山作品です。 内容は原作者の高橋三千綱さんの同名小説のマンガ版なのか、まったくの別物なのかは小説を読んでいないのでわかりません。 あまり内容も覚えてないのですが主人公がたくさんのイイ女とよろしくしちゃうマンガなのは間違いないハズです。

 では「内山まもるの代表作」と言える作品はなんでしょう? 間違い無く「 純愛とセックス 」ですね。 この作品は単行本もまだ持っていますので自信をもって奨められます。 ただ、読売新聞の訃報記事で「マンガ家内山まもる死去、代表作は純愛とセックス」って書きにくいのも理解できます。 内山さんの描く女性は独特のもっちり感があって柔らかそうです。 触っても怒られないような余裕や貫禄すらあります。 劇画調のストーリーでは女性は物語の中で捨て駒のような雑な扱いになりがちですが、内山さんは必ず女性キャラをリスペクトし有難い存在として描きます。 話の内容はセックスばっかりというわけじゃなくて、芸能界の裏側とか不法投棄問題とか色々です。 セックス多めなのは対象の読者層が夜通し500㎞を走ってる長距離トラックの運ちゃんや夜勤明けの兄貴たちだからです。 それくらいのサービスは必要ですよね。

 純愛とセックス

 “イイ女”の表現にはその作者の女性観や人生経験が反映されると思います。 魅力的なヒロインが登場させられない作家に面白い作品が描けましょうか? イイ女こそが内山まもるさんの評価されるべきとこおろでしょう。 みんなが大好きだったのはウルトラセブンなのかアンヌ隊員なのか? アンヌ隊員でしょう! あの作品は怪獣やら宇宙人に目を奪われていた少年の心に本物の女性という爆弾を落としていった問題作です。 ウルトラセブンを観ていない自分が言うのもなんですけどね。

 現在でも買える内山作品は「 寿司屋與兵衞 」があります。 こっちにももっちりとしたヒロインが登場しますが、基本は「ウンチクグルメ・料理マンガ」です。 江戸時代に寿司の創始者だった両国、華屋與兵衞が現代のさえない男に憑依して活躍するお話です。 和風レストランの華屋与兵衞と元ネタは一緒です。 贔屓目なしでもグルメマンガの中では面白いほうだと思います。 劇画の場合はこの作家の新作だからという読まれ方よりも、たまたま見かけたから読んでいるケースのほうが多いです。 「 寿司屋與兵衞 」も内山作品だから読んでいたというよりも、読んだら作画が内山さんだったってことです。 
「 ザ・ウルトラマン 」も知らないようなニワカファンですし・・・


追記

 昨年の11月1日、脚本家の石堂淑朗さんも亡くなっていました。 石堂淑朗さんの訃報記事には「代表作は黒い雨など・・・」と書かれています。 当然ですが「ウルトラの脚本でおなじみの・・・」とは書かれていません。 内山さんの訃報記事に感じたのはそーいう違和感です。

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